平成20年度愛知県大会 観戦記
更新が1週間なくて、申し訳ありませんでした。
昨年12月より、マメな更新を心がけていたのですが、仕事での実習生への対応と練習でアップアップとなってしまい、ブログに向かい合うことができませんでした。まだ、このような状態は続くと思いますが、時間をつくる努力をしつつ、更新をしていきたいと思います。
練習でもそうなのですが、「この15分を大切にする」という気持ちを持つことが、自分の時間をつくる秘訣かと思います。仕事中心の生活となりますので、なかなかスケートの時間をとることはできませんが、「ならば5分だけでも...」と思いつつ日々を過ごしています。練習の絶対量は足りませんが、気持ち的には満足しております。
昨日(2月21日土曜日)に、名古屋の日本ガイシアリーナ アイスリンクで行われた、「知事賞争奪 愛知県フィギュアスケート選手権大会」を観に行ってきました。
パンフレットの競技要綱のページを見ますと、この大会の出場資格はFDテスト(バッジテストのことだと思われます)総合3級かノービスB(シングル3級以上の9-10歳 こちらのサイトの記述によります)の選手以上となっております。
同じ時期・会場で、「教育委員会賞争奪 愛知県フィギュアスケートジュニア競技会」という大会も開催されており、こちらは、FDテスト総合2級からFDテスト初級以下のクラスまで設定されております。ですので、級を持っていない選手でも参加は可能なようです。
選手のクラス分けは、基本的に年齢ではなく級別となっておりますので、7級を持っていれば中学生でも選手権クラスに出場することができます。ただし、ノービスAとBだけはクラスが設けられており、ノービスの選手はそのクラスで出場するか、保持している級に該当するクラスで出場するかを選択することができます。
昨日は仕事がなかなか終わらず、会場に着いたのは20時を回っておりました。ちょうど、選手権クラス女子SPの前の整氷を行っているところでした。会場は選手と関係者の他にもお客さんがパラパラといらっしゃってました。2年前のこの大会は、ほとんど一般客は入っておらず、なんだか非公開での演技会のような雰囲気でしたので、やはりフィギュアスケートの熱は根強いものがあるのではと感じました。もちろん、NHK杯や全日本選手権と比べたら、かなりローカル色の強い大会ではありますが。
今回は、鈴木明子選手が出場しないことになりましたし、宮本亜由美選手もユニバシアード冬季大会に出場ということで、ちょっと寂しかったです。しかし、引退を控えている曽根美樹選手や、思うようにシーズンを過ごせていなかった松原彩華選手、日置檀選手の調子をうかがう機会でもありますし、全日本で活躍した村上佳菜子選手、後藤亜由美選手、中村愛音選手の演技をもう一度観たいとも思っていました。ローカル大会ながらも、やはり豪華な顔ぶれだと思います。
急いで会場に向かい、メモの用意もしなかったので、記憶に頼って印象に残ったことだけを記します。
一番印象的だったのは、松原彩華選手でした。全日本ジュニアの前から故障に苦しんでいたと聞いたことがありましたし、その後の大会も棄権していたと思います。所属はグランプリ東海クラブでアナウンスされましたが、付き添っていたのは邦和スケートクラブの先生方でした。所属変更があったのかもしれません。身長が伸び、体型もやや大きくなった印象を持ちました。6分間練習ではジャンプが全然降りられず、パンクやすっぽ抜けを繰り返していました。種類もトリプルですが、トゥループとサルコウだけだったと記憶しています。
曲は今シーズンのSPであるサンサーンスの「死の舞踏」でしたが、最初のジャンプがルッツからトゥループに変更してありました。ジャンプは3つとも成功しましたが、ギリギリで降りれたという感じで、やはり体型変化と闘っているのかなという印象です。
でも、本番できっちりまとめた演技をすることと、体重をもてあまし気味の印象ではありましたが、演技に破綻がなく身体を十分に使って、いつものように豊かな表現をみせてくれたことに感銘を受けました。怪我をする前から繰り返し練習していた積み重ねは、今も松原選手の中に息づいているのかなと思いました。成長期を経て、身長が伸び、骨密度が増すのですから、どうしても体重は増加します。もしもそれを止めるとすれば、無理なダイエットで文字通り骨身を削ることになるかもしれません。それが、スポーツをやる者に求められるのか、私は疑問を抱いています。ですので、以前よりも身体的に成長した松原選手が、その身体を使って演技する力も身につけたのだとすれば、素晴らしいことだと思います。細身で高くシャープに跳ぶのが身上だった選手ですので、成長期は試練かもしれませんが、どうか、身体だけでなく精神的にも成長の機会になることを、願って止みません。
中村愛音選手も、その意味では試練を経験したのかもしれませんが、本日の演技では逞しさを感じました。曲はヴェルディの”レクイエム”で、マキシムのバージョンで間違いはないようです。
余談になりますが、この選手権女子のSPでは、中村選手の他に、曽根選手(リストの死の舞踏)、村上友季子選手(グリーグのピアノ協奏曲)、三ツ矢真惟子選手(ワンダーランド)と13名中4名がマキシムのバージョンでの曲を使用していました。トリノオリンピックの頃にマキシムの曲を使う選手が目立ったように感じていましたが、今も選手達の間ではマキシムは人気が高いようです。
話がずれましたが、中村選手は予定したジャンプもきっちり降り、スピンも軸が安定して速い回転でした。スパイラルでY字のフリーレッグを挙げるのに手間取っていましたが、落ち着いてポジションを決めて滑り続けました。このあたりは、エッジコントロールに安定があるので、思わぬミスでも動じずに演じ続けられるのかなと思いました。締めは、アップライトでのスピンからポーズを決めるのですが、高速の回転から身体をピタっと止めるのは余程スキルが高くないと見栄えがしないように思います。その意味でも、中村選手の努力というか、センスというか、卓越したものを感じました。
村上佳菜子選手は、6分間練習中にルッツがパンクしており、リンクサイドの山田コーチからアドバイス(おそらく、踏み切りの時の右腕の使い方だと思います)を受け、その後は2回ほど決めていました。反対側で跳ぶフリップもちょっと苦労していたようです。でも、本番ではジャンプはきちんと決めました。
演技に、良い意味でのゆとりを感じました。緩急のつけかたが上手なのは以前から感じていましたが、曲のほんの短い表情でも振付の手や腕の動かし方で表現しており、曲と演技とのシンクロが本当に見事です。ひとことで言ってしまえば、曲と振付をすっかり自分のものにしている、と思います。まだ、子供っぽさを感じる演技内容ですが、成長に従って様々な雰囲気を魅せてくれるのではないかと期待しています。といいますか、今でも、子供っぽく見えても、演じてみせる選手自身のスキルはすっかり大人になっているという印象を抱きました。順位や点数も立派ですが、それよりも印象で観客の記憶に残り続ける選手だと思います。
村上選手は第二グループで出場しましたが、ちょうど第一グループの最終演技者がお姉さんの村上友季子選手でしたので、佳菜子選手が6分間練習でリンクに入ろうとした時に、リンクからあがるお姉さんと鉢合わせする形になりました。一瞬、お互い顔を見合わせた様子が、ちょっと面白かったです。
友季子選手も、確か、ジャンプが前降りのものもあったと思いますが....(記憶に頼っています、すみません)、マキシムの演奏によるグリーグのピアノ協奏曲を間断なく演じ続け、良い印象を与えてくれました。
雑多な感想になってしまいましたが、以上です。本日は、スケート教室の最終日なので、ボランティア参加のために大会観戦はできません。ちょっと残念ですが、ボランティアの方を頑張ります。
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