15万円のラジオ
メインで使っていたPCが壊れ、妻と相談して買いなおすことにした。
それまでのメインPCはディスプレイが22インチと、比較的大型だったのだが、それでもサイズに不満があった。論文などA4サイズのドキュメントが読みにくいということである。マウスをホイールさせたりして表示場所を上下に移動しないと1ページも読めない。書籍の電子化の時代と言われるが、そういう読みやすさは、紙製の本や雑誌には及ばないのではないか?
雑誌を眺めるように、A4サイズをフルで、できたら見開きで読めるPCが欲しい!と、常々、妻に言っていた。それができれば、論文のレビューがとてもはかどるのだが...と。そして、来年春にメインPCを買い替えようかと、大体結論が出た矢先に起こったのが、今回のトラブルであった。
なので、買い替え時期を早めようという結論はすぐに出た。買い替え機種は、妻がネットから情報を発掘してきたDELLのXPS ONE27と、とんとん拍子で決まった。それまで、何度も議論を重ねていたので、いざ買い替えとなると、意見一致と行動までは本当に早かった。私が拘っていたA4見開き表示のためには、画面サイズは27インチ、解像度は2540×1440という条件が想定されていた。これに合うのは、アップルのiMacに1種類あるが、Windows陣営(古い表現だが...)ではDELLのこのシリーズしかないようだ、というのが妻からの情報だったのだ。なので、オンラインで迷わず注文した、いや、タッチパネルディスプレイにするか、通常のディスプレイにするかは最後まで迷ったが...。結局、DELLのオンラインショップのチャット(時間内なら社内の営業担当者とチャットできるサービスがデルのサイトにはある)で、タッチパネル式はWindows8のモデルしかないことを知ったので諦めた。販売開始間近の新OSに飛びつくほどの度胸は、私にはない。今回はWindows7と始めから決めていた。
余談だが...iPhone5の販売開始が大々的なニュースになっていた。それを待ちわびたファンが何日も前からアップルストアの前に並んでいたと報道されていた。彼らが手にした新機種で見たものが、非難轟轟のアップル謹製の日本地図だとしたら、彼らの落胆はいかばかりだろうか?その気持ちを、アップルが汲み取っているのか、ちょっと疑問を抱いている。Microsoftに慣れている素人ユーザーとしては、修正のサービスパックが出なければ、とても新製品に手を出す気持ちにはならないのだが...。
注文受付後のDELの対応も早かったと思う。たぶん、代金振り込みから1週間ほどで製品が来たのではないだろうか。振り込み確認のメールもその日に来たし、製品を発送する日の見通しもメールしてくれた。量販店のように、注文したその日にお持ち帰りという訳にはいかないが、ネット通販でのPC購入も、結構便利だなと感じた次第である。そして、11月初旬に、いよいよPCが届いた。
今回のPCはモニターと一体になったデスクトップ型なので、細長いダンボール箱に入っていた。結構、重い。
上蓋を開けてみる。きっちりと発砲スチロールで固定されている。
拘束具(笑)を取ってみた。奥の縦長の箱の中にケーブル類が収まっていた。すっきりした梱包の仕方にも、なんとなくDELのセンスを感じてしまう。外資系に弱い>自分(笑い^2)。
写真ではわかりにくいが、ダンボールはとにかく大きい。27インチだから当然なのだが、梱包カバー越しに、「大画面だぜぃ(古?)」というモニターの迫力を感じてしまう。CDサイズと大きさ比較をしてみる。
で、リフトオフして、下の拘束具も外し、机の上に乗せる。電源とLANケーブルをつければ接続は完了。オールインワンタイプのPCは初めてだが、とてもお手軽。ノートPC並みである。キーボードとマウスは無線式なので、電池を入れるのが手間と言えば手間だが...。
左側のA4サイズのノートは結構大型なタイプなのだが、可愛く見えてしまう。右のLet'snoteはB5サイズ。写真には写ってないが、レッツノートの左側に机と同じ高さのサイドテーブルがあるので、仕事をする時にはレッツノートはそっちに置いている。なので、机の上はもう少し広く使える。
何より、キーボードが小型なのが助かる。前のPCでも無線キーボードを使っていたのだが、パームレストもついた大型だったので机が狭くなって難儀していた。パソコンを3台も置かなければ良いのはわかっていたのだが、それは自分の拘りだったので...(爆)。心配していた画面のサイズだが、前の22インチに比べて圧迫感は無い。窓の向こうの視野もそれほど塞がないので、大画面化のデメリットは感じていない。とにかく、キーボードが小さくなってPC周りがすっきりしたのが嬉しい。昔、パソコンに詳しい友人から、玄人好みのキーボード(メーカーは忘れてしまった)の話を聞いたことがある。その時は、「そんなに小さなキーボードじゃ使いにくいだろう」と思っていたのだが、彼がいいたかったことが、今ならちょっとわかる気がする。
そう考えると、タッチパネル式のモニターに最後まで拘っていた妻の考えも正しいのかもしれない。普段はモニターの下にキーボードを収めておき、主な操作はタッチパネルで。沢山の文字入力が必要な時だけ、キーボードとマウスを使うという感じだろうか。
電源をONにして、簡単なセットアップ(WIN95の頃に比べたら随分短くなった)も済ませ、ネットに接続してみる。最初に見たのが自分のブログ。イーピンさんがコメントを下さっていた、ありがとうございます。画面がキラキラして眩しいので、モニターの調節を考える。ところが、マニュアルは簡単のしかない。仕方がないので、ノートPCの方でネットを見て、DELのサイトからオンラインマニュアルを閲覧する。それで、簡単に輝度調節の仕方がわかり、随分見やすくなった。でも、購入したPC1台しかない場合、不具合をオンラインで調べられなければどうするのだろう?だから電話サポートは欠かせないのかもしれない。
次にネットで開いたのが、このサイト。
NHKのネットラジオの”らじる★らじる”。「らじる...とは?ラジる??」と首を捻りたくなるが、画面左右に広がる秋の森の背景にちょっと感動した。
同じ画面をA4サイズのノートPCで開くとこんな感じ。背景が森であるのがちょっとわかる程度。
↑B5のレッツノートでは背景は全然写らない。番組表も下へスクロールしないと読めない。
新しいデスクトップの画面にB5(青枠)とA4(赤枠)とを重ねるとこんな感じになる。表示の範囲の違いが一目瞭然かと。
「机が広いと作業能率が上がる」というのは、PC内のメモリを増設する時の譬えとして良く使われる。メインプロセッサーとの情報のやり取りが効率的に行えるという意味だと私は理解している。でも、画面の表示範囲を大きくすることは、ユーザーである私たちにとって、文字通り「広い机を手に入れる」ことなのだと、私は考える。そうすれば、ネットを表示しながら別ウィンドゥでワードを開き、ネットの情報を書き込むこともできる。OneNoteを使えばネットの内容をそのままコピペすることも自在だし。
「ネットを閲覧しながら同時進行で作業する」ということなら、複数のPCを使っていた今までも可能であった。一つの画面の上でそれがしやすくなったことで何が変わったかと言えば、先ほども記したが、コピペができるようになったということである。これは大きいと思う。あるPCでコピーした、クリップボードの内容をLAN経由で別のPCに送るというのは、昔はフリーソフトでできたのだが、ウィンドウズがVISTAになってからは難しくなった。なので、今は諦めていた。でも、一つのPCで複数の画面を同時に”見られる”状態にできていれば、相互のコピペが格段にしやすくなる。ただ、複数のウィンドウを同時に開くだけでなく、それを並べて表示できれば格段に作業がしやすいということである。
大画面PCを使い始めて、そのことに気が付いた。
PCのデスクトップ上に広い作業スペースを作るためには、27インチという大画面であることも大事だが、解像度の高さも欠かせない。解像度は大事な問題である。
実は、Win7が乗っている27インチディスプレイのPCは、レノボからも出ている。しかも、タッチパネルディスプレイらしい。
http://weekly.ascii.jp/elem/000/000/086/86325/
でも、解像度は1920×1080である。これでは、画面が大きくてもA4サイズのドキュメントは下側が切れてしまう表示になる。なので、購入には踏み切れなかった。
↑写真は、今回購入したDELLの画面である。A4見開きの100%表示でも画面は十分に余る。 解像度は最初にも記したが、2540×1440である。A4見開きのウィンドウを左に寄せれば、更に余った右側に別ウィンドウを開いて、この文章を読みながらのメモを打ち込むこともできる。
ところが、
試に解像度を1920×1080にしたところ、写真のようにページの下側が切れてしまった。それでも少しだけスクロールするだけなので、実用には十分耐えられるだろうが、能率が少し落ちてしまうだろう。この部分に重要な図・表などがあった場合にはストレスが増すだろう。それに、メモ打ち込みなどの作業スペースも確保できない。
この解像度の場合85.4%の解像度なら画面の中にページ全体が収まってくれる。これでも読めるのだが、表の細かい字などは、やはり潰れてしまう。
↓2540×1440の解像度
↓1920×1080(倍率85.4%)の解像度
ということで、新しいPCにはとても満足している。
家に来てからしばらくたったので、今はOfficeもインストールしてあるが、数日間はエクセルすらも開けない時期があった。もっぱら、先ほど記したネットラジオを聞いて楽しんでいた。実用的な仕事は他のノートPCに任せて...。ネットラジオはもちろん、今までのPCでも聞けたのだが、スペックに不安があって、ネットで仕事をさせながらの作業には不安を感じていた。なので、スペック的に不安のない新しいPCを購入したら、とにかくラジオを聞きたかったのだ。事実、今もNHK FMのストリーミングを流しながらこれを打ち込んでいる("Hello my Friend" by Yuming!)。ロッドアンテナの向きに神経をとがらせながら、ラジカセでエアチェックしてた中年世代には感涙ものの環境なのかも...と思うことしきりである。
今では、ストリーミング放送を録音できるソフトもあるらしい。是非、PCでエア(?)チェックできるようにしたいものである。ラジオとしては、かなり高価な機械ではあるが。。。
最近のコメント