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2009年9月

2009年9月27日 (日)

'09中部フィギュアスケート選手権大会 2日目

※申し訳ありません、書きかけのエントリーを間違えてアップしてしまったみたいです。もう出してしまったので、書きかけを随時更新していきます。すみません。

※大会から間が空いてしまったので不完全ですが、一応全部書き終わりました('09.10.11.)

平成21年9月26日(土)の大会2日目のレポートです。

この日は休日出勤命令が出ていたので、泣く泣くノービスAクラスの観戦を諦めた。クラブの選手達が出場したので応援したかったし、将来を嘱望されている選手達が揃っているカテゴリーなので楽しみにしていたのだが...。

クラブの選手は好成績を修め、全日本ノービスへの出場権を獲得したとうかがった。とても嬉しい。だからこそ、本番に応援できなかったのが残念だった。ならば、全日本ノービスは?と思うのだが、八戸なのでちょっと無理だろう。

女子ジュニアにも、クラブから今年ノービスからあがったばかりの選手が出場していたのだが、こちらも時間が間に合わず、結果だけ知ったのだが、かなり頑張ったようである。私は村上佳菜子選手の演技が終わった後に会場入りしたようであり、楽しみな選手の演技をことごとく観ることができなかった。

でも、女子ジュニアの後半の演技は観ることができた。

印象的だったのは、大庭雅選手(名東FSC)と近藤里奈選手(グランプリ東海クラブ)。大庭選手は初めて観たのだが、軸の美しいジャンプとスピン、それに腕の動きが優雅でとても綺麗な演技をしていた。近藤選手は、スピンの名手として有名なのだが、SPでも存分に持ち味を発揮していた。圧巻だったのは終盤で、同じポジションを維持しながらも曲の抑揚を表現していた部分。スピンそのものに表情がなければ、ああいう表現はできないと思う。それと、スケーティングが非常に美しく、しっかりとエッジに乗って線の太い(この場合は良い意味で)トレースを描いていた。決して重いスケーティングではないのだが、ジュニア特有の繊細さの中に、しっかりとした基本技術がうかがわれ、私達大人初心者にはこの上ないお手本のようなエッジワークであった。

(すみません、シニア男子のレポを忘れていました)

ジュニア女子が終わると、すぐにシニア男子の3選手が練習滑走を始めた。その前の整氷から3グループ目にあたるので、3グループ毎に行っている整氷のサイクルから考えれば、なしで当然なのだが、クラスが変わっても整氷がされないことに、釈然としない思いを抱いてしまった。

最初の滑走が小塚選手であった。ジミ・ヘンドリクスの”Bold as love”とパンフレットに書いてある。バンクーバーオリンピックを目指す小塚選手が、なぜジミ・ヘンドリックスの曲をSPに選んだのかがわからない。お世話になっている方にその疑問を話したところ、ジミ・ヘンドリクスはカナダと馴染みが深いらしいとのことだった。Wikipediaでカナダとの関係を調べてみたが、特に見当たらず、シアトル出身(私も行ったことがあるのだが、カナダ国境に近く、観光で行き来ができるらしい)ということや、ウッドストック(やはりカナダ国境近く)のフェスティバルに出演したことくらいしか思いあたるものはなかった。

演技はTHE ICEでも観ていたが、試合でも魅了される素晴らしい演技だと感じた。特に、リズムセクションをしっかり聴いており、(やや乱暴なたとえだが)腰の入った動きなので、メロディーラインの揺らぎに翻弄されずに演じきっているという印象が残っている。演奏の締めの一撃で、うつ伏せた顔をガッと上げるのは、あまりロックぽくないと思ったが、そんなことはPCSには関係ないだろう...。

男子3人の演技に続いて整氷が終わり、いよいよシニア女子のショートプログラム。

今回は、鈴木明子選手の演技はもちろんだが、全日本選手権でも活躍している大学生勢と、ジュニアから上がってきた高校生勢の争いが注目と感じていた。昨年もジュニアからあがったばかりの後藤亜由美選手が優勝したし。後藤選手も高校生シニアの一人である。大学生スケーターの目玉は、やはり水津瑠美選手だろう。2年ほど前に、神宮のシンクロチームの発表会を観に行ったが、その時に同じ神宮の選手ということでゲスト出演してナディアを披露していた。その水津選手が、まさか、中部のブロック大会に出場するようになるとは思わなかった。それこそ、「ようこそ! モリコロへ!!」という感じである。

にしても、ある意味では寂しい大会である。水津選手と共に中京大学の1年生で宮本明日香選手が出場しており、会場ですれ違った時、「お姉さんはお元気ですか?」と喉まで出掛かってしまった。面識なんて何もないので、もちろん自粛したが...宮本亜由美選手のいない中部ブロックなんて...と思ってしまう。曽根さんはお元気そうだった。中京大中京高校のスケート部の関係で、パリっとしたスーツを着て会場でいつもの通りの声援をされていた。それと、会場内で恩田美栄先生もお見かけした。このリンクが拠点のクラブを指導されているが、今日も帽子を被っての観戦だった。たぶん生徒さん達だと思うのだが、子供達が次々と先生の周りに集まってくるのが印象的だった。私が初めて中部選手権を観た、'05年の邦和での大会は、トリノ代表権をかけての恩田選手の戦いの幕開けであったことを懐かしく思い出す。

様々な意味で、”I miss you(この場合は複数形).”と言いたい今年の大会でもあった。

そんな、少しブルーな気分を粉々にしてくれたのは...もちろん、鈴木明子選手。SPのタイトルは”アンダルシア”とパンフレットにはあるが、曲は'07ー'08シーズンのSPであった、”ファイヤーダンス(リバーダンスより)”と同じだと思う。”アンダルシア(リバーダンスより)”は、”ファイヤーダンス”とは別の曲とご指摘を頂きました。ありがとうございます。)

ただ、振付は更に洗練されていた。印象的なのは、前半のキャメルの後のトゥステップ。フラメンコの雰囲気を醸しつつ、ジャッジ席向かって左側からツツッと脚を寄せながら数歩進んでいく。ただ、ストレートラインはその後に予定されており、少しだけトゥステップを見せるだけだが、それが更に観る人の心を惹きつけるのではないかと思う。

多く語らずとも、「是非観て下さい」と言いたくなる、素晴らしいプログラム。おそらく、彼女のマスターピースとして語られていくのではないだろうか。

技術的な感想を記せば、フリップの跳躍の高さが非常に増している。空中での軸も非常にタイトで、危うさを微塵も感じさせないジャンプだった。昨シーズンの全日本を始め、SPのジャンプ(ルッツかフリップ)で着氷が上手くいかずに出遅れ、それが最終順位に響くというケースがあったと記憶している。それへの対応として、SPのジャンプの精度を上げているのかなと思う。

そして、スケーティングの速さと滑らかさと力強さは半端ではない。採点システムの調子が今ひとつ良くないようで、各選手の得点発表までに時間が空くことが多かった。前に演技した選手の得点が出る間(SPの滑走は7番目でしたが、1グループ5人で演技していたので、第二グループは6番滑走の石原瑠衣選手からだったと思います)、バックエッジからのワルツスリーを流していたが、何気ない足ならしの滑走の早さと力強さにはびっくりしてしまった。

この、ほんの数分、本番演技の直前の時間だけで、観る人に強い印象を与えるくらいの存在感とスケーティングが鈴木選手に備わっていると感じた。もともとファンではあるが、こういう実感は今シーズンが初めてである。それだけ、地力をつけたのだと信じている。

他の選手達の印象を思い出すと、日置 檀選手の演技が良かったと思う。前年のTHE ICEやジュニアで出場した試合では、あまり良いジャンプを観た覚えがなかったのだが、今回はタイトな軸に力強さも備わったトリプルジャンプを跳んでいた。オレンジ(だったかな?)の衣装が脳裏に残っている。多分、それだけ印象的な演技であったのだろう。曲は”Scotto&Frans Passodoble”とある。フィギュアの試合で時々耳にする曲なのでググってみたところ、”Scott & Fran's Paso Doble ”が正しく、ダンシングヒーローという映画のクライマックスで使われている曲のようである。

後藤亜由美選手はパンフレットに”Vamos A Bailar”とある。昨年と同じジプシーキングスの曲。昨年は確か”Gipsy Kings”と書いてあったと思うが、今年は曲名になってるのがちょっと面白い。昨年の中部選手権の後で、編曲を担当された先生にお話を伺う機会があったのだが、ヴォーカル部分を抜いてプログラム用の編集をするのにすごく苦労したと、教えて下さった。ヴォーカルもすごく格好良い曲なので、エキシビションで取り組んでくれないかなと思う。

水津瑠美選手は、演技よりも大腿部の外側に筋肉がついているのが気になった。バレエなどダンスの経験のある人なら理解してもらえると思うのだが、その部分は太らせてはいけないことになっている。もっとも、バレエでは大腿四頭筋(腿の前側)にも筋肉がつくことを嫌い、専ら内転筋(太腿の内側)の強化を勧めるのだが...。

スピードスケーターなら、大腿の外側にまで豊かな筋肉がつくのだが、フィギュアスケーターでそこを発達させる理由や原因がわからない。私の気のせいなのだろうか...。

演技は、ポーズのとり方が美しく、良い意味で試合慣れしているように思った。コンビネーションで3T+3Tを降りたと思う。もうプロトコルはとっくに出ている(現在10月11日です)ので確認したところ、セカンドジャンプがダウングレードされていた。あと、アクセルも抜けたのは観てわかったが、プロトコルでは”A”でベースバリューも0なので、スリージャンプと認定された(シングルアクセルなら、前半0.8後半0.88のバリューはあるーもっとも、SPの必須要素ではないので得点には加わらないと思うがー'09.10.11.追記)ようである。

中村愛音選手は、昨年のヴェルディのレクイエムの鮮烈さを思うと、少し印象がボヤけていた感じがした。吹奏楽の経験のある身としては、”Armenian Rhapsody”というタイトルに反応してしまい、「アルメニアンダンスとの共通点は...?」と、そればかり気になってしまった。ちなみに、私は、パート1を高校生のコンクールで吹いたことがある。あと、地元の高校の全国大会でのパート2は歴史的名演と言われており、今でも鮮烈に記憶に残っている。

あと、中村選手で”?”と思ったのは、パンフレットにある、趣味覧の「ショッピング、柔軟剤」との記載である。柔軟剤が趣味というのがよくわからない。演技とは関係なさそうだが、中部選手権のパンフレットは読んでいて面白い。

浅田舞選手は棄権であった。シニア選手権が始まる少し前に、お世話になっている方からその情報をいただき、整氷の時に行きあった知人夫妻にお伝えした。ご主人が舞選手のファンだと覚えていたので...。そうしたら、「じゃぁ、入り口に居た人たち気の毒だね」と奥様がおっしゃった。詳しく尋ねると、雰囲気的に舞選手のファンというのがわかる男性の集団が会場の出入り口に集結していたとのこと。

それはともかくとして、真央選手との姉妹そろっての全日本選手権出場がかなわなくなるのが、とても寂しい。私が観始めたのは、2005年の代々木の全日本からだが、Wikipediaによると、姉妹揃っての出場は2002から連綿と続いていたようである。それが途切れるのはやはり残念である。棄権の理由はわからないのだが、再起を願っている。

Sany0001 Sany0002 おまけの画像1 愛・地球博記念公園 西駐車場からの観覧車

おまけの画像2 西駐車場からすぐの池の向こうにある、アイススケート場と屋内プール(中央より左側がスケート場) 

2009年9月26日 (土)

鈴木明子選手のSP

一月もすれば、グランプリシリーズでテレビ中継をされるのだから、多少早く観ることができたからと言って、エバることはないのだろう。

でも、今晩だけは、感謝して言いたい。「私たちは明子さんのSPを観ることができた」と。一足先に聖地を見てきたのに似た誇らしさを感じている。

そのプログラムは、

本当に素晴らしく
フラメンコのカスタネットが魂を刻み
細かいトゥステップと手の表情が暑い日差しに陰を作り
アンダルシアの耳に馴染んだメロディーと共に、明子さんは宙に舞う。

そんなプログラムだった。鈴木明子は代表権を勝ち取れるかという議論は空しい。「明子さん、バンクーバーに行くべきです。そして、そのSPを世界の人々に披露して下さい」と言わずにはおれないプログラムだった。

結論。

世界中の人々が、幸せになれるプログラム、だと感じた。

2009年9月25日 (金)

'09中部フィギュアスケート選手権 第1日目

初日はノービスBの男女の競技だった。仕事を終えて、19時30分くらいに会場(愛・地球博記念公園アイススケート場)に着く。18時で公園自体は閉演時間になるので、それ以降は西駐車場を使うことになる。

ここからだと、観覧車が目の前に迫っている。暗い中にそびえる姿は、少し迫力がある。反対を向いてリンクを目指すと、池の向こうにスケート場(温水プールと併設)が見えてくる。ただ、全ての窓にカーテンが閉じているので、遠くからでは競技を開催しているのかどうかはわからない。随分近づいて、やっと人(主に子供)の出入りが見えてくる。

普段は、池の端にあるエントランスから入ってチケットを買い、そのままリンクに入る。でも、今日はもちろんゲートをくぐることはできない。ゲートのところで売っているパンフレットを購入したら、エントランスの向こうにある急な階段(エスカレーターもあり)を登って、一度外に出てすぐにある、2階席入り口から入りなおさないといけない。

その入り口の壁に沿ってクランク状に行くと、会場が見えてくる。今日は、客席の7割くらいは埋まっていたのではないだろうか?もちろん、選手とご父兄など関係者がほとんど。私のように、応援でもなく(今日は一緒に練習させてもらっている選手の方々は出場していない)、ただ観戦に来る人は、そうそういないと思う...多分...。リンク中央には、モリゾーとキッコロの絵が入っている。試合やアイスショーではお馴染みなのだが、普段のリンクではあまり見かけない絵である。特別な時だけ入れているのだろうか?

ノービスBというカテゴリーは、小学校3~4年生が対象なので、私もわざわざ観に行くのはちょっと躊躇した。今年の中部選手権は、ノービスAが激戦になるように思うのだが、それは明日(9月26日土)の試合で、この時間は仕事が入っているので観られない。別に、その代わりに今日行ったというわけではなく、自分なりの理由があって観に行った。

スケートを続ける以上、つきものだと思うのだが、相変わらずジャンプの踏み切りやスピンの軸の癖が抜けずに苦労している。今は、シングルループの両足踏み切りを右バックアウトだけに直すのと、スピン全般の軸とシットのポジションの改善(というより、少しでもマシになるように)が深刻な課題である。スピンは、2ヶ月ほど前からやっと耳鳴りやめまいの症状が消えたので練習を再開しはじめたばかりである。それまで全然練習していなかったというツケもあるし、もともと下手くそだったというのもあるのだが、壊滅的な酷さだと、自分でもわかっている。なので、軸を意識して2回転、3回転ができるようにという段階からの練習をしている。今、バッジテストを受けなおしたら、多分1級はとれないだろう...(汗)。

ループジャンプを始め、全てのジャンプで空中での軸の取り方は課題になっている。先生からは、特にループの踏み切りの欠点を指摘されることが多い。でも、自分の頭では修正のイメージはできているのだが、それを氷上で実践することが全然できない。右バックアウトだけで踏み切ることへの恐怖心が、まだ抜けていないのだと思う。陸上なら、10キロ近いおもりを背負っていても、右片足でヒョイっと跳んで回れるのに...。恐怖心がある以上は、無理はできない。ここで無理やりに焦ると怪我をすると思う。

なので、成功のイメージを沢山持つことにした。

もちろん、陸上でも氷上でも自分の練習をするが、やはり上手な人達のお手本を沢山観て練習すれば、改善の早道のように思ったのだ。で、ノービスBの選手達の演技がお手本になるかもと思って、今日は観戦に来た。応援ではなく、勉強で来た。

この意図は正解だったと思う。すぐさまループが正確に跳べて、スピンの軸が保てるほど簡単ではないが、今の小学生選手達のレベルの高さに驚嘆してしまった。本当に見ごたえのある演技が多かった。ノービスは、Aは毎年観に行っているが、Bは初めてではないかと思う。小さい子達なので、コロコロ転んで演技自体も幼さばかりを感じるものではないかと思っていたのだ。そういう自分の先入観を恥じるくらいに見事な演技ばかりであった。

フィギュアスケートは、バランスと限界のスポーツであることをひしひしと感じた。スパイラルでふらつきそうになっても、しっかり6秒間ポジションを維持したり、足替えのシットスピンで失速しても軸を保ち続けてキャノンボールを2回は回ったり、ジャンプがツーフットになってステッピング・アウトしても、そんな素振りは見せずにちゃんとチェックするなど...とにかく、小さな選手でも最大限の努力をして演技することの大切さを心得ているのだと感じた。

机上で理想を語れば、どんなことでも言える。フラつくようなスピンはよくないとか、ツーフットでは減点されるとか、クリーンな演技を求める声、それ自体は貴重である。でも、現実にミス(ごく小さなものであるが)をした時に、それでも演技を続ける努力というのは、実は並大抵なものではない。転倒しそうになってもこらえるのも大変だが、それで崩れそうになったリズムを持ちこたえさせ、演技に破綻をきたさないというのは、もっと大変であり、大事なことではないかと思うのだ。練習の段階からそのような努力を続け、その積み重ねの上に、クリーンプログラムはあるのかもしれない。

ノービスBの選手達の演技中の努力、頑張り、そういう体験の積み重ねの果てに、世界選手権やオリンピックでのスタンディング・オベーションがあるのかも、と言いたくなるくらいの頑張りを、選手達にみせてもらった気がする。半端ない世界であった。たとえ小学生達の試合でも。

で、課題のスピンとループだが...”体重が軽いのは得だろうな”というのが、正直な感想である。自分の下手さを体重の重さで言い訳しても仕方ないのだが、軸をまとめるのなら、やはり体重は多すぎない方が良いのかもしれないと、小学生の選手達の演技を観ながら感じた。でも、この問題は、もう言っても仕方ないし、減量に関してはかなり努力している。そのおかげで、腹周りも結構スッキリしてきた。まだまだ下腹に脂肪は残っているが。なのに、体重そのものは...絶望的である。一生懸命運動して、間食もとらず、ジュースも控え、食事のカロリーにも気を遣っているのに、体重は2キロ増えて87キロになった...。ダイエットのためのエントリーではないので、このことは保留にしておくが、体重が多い分、フィギュアスケートでは色んな苦労をするだろうなと、小学生達の演技を観て、つくづく感じた。

もちろん、体重の問題から筋トレを否定する気持ちはない。ただ、徒に筋肉ばかりを増やすとパフォーマンスにはマイナスであることも否定はできない。フィギュアスケートのパフォーマンスにあった筋トレは大切であろう。筋肉が脂肪を消費するのだから、適度な筋トレはダイエット効果もあるはずである。

ただ、小学生達の演技の素晴らしさは、軽やかさにあるのかなとも感じた。実際には、かなり頑張っているのだが、それを前面に出さずに演技するスキルも持ち合わせているのかもしれない。エレメンツにこだわらず、音楽や振付の一部としてこなせるだけの技術を、既に持っている選手達であるとも感じた。きっと、何度も何度も練習し、もう当たり前のようにできるから、自信をもって演技できるのではないだろうか。あるいは、失敗しそうになってもカバーできるゆとりも持てるのではないだろうか?

軽やかさには、体格から来る外面的なものと、繰り返す練習によって自然と身についた内面的なものがあるように思える。私の身体も、まだ絞れるので、外面的な軽やかさに近づく努力は続けたいと思う。体重は減らないかもしれないが...。でも、同時に、繰り返し身体を動かすことで観についてくる自然な動き、そういう内面的な軽やかさは、大人でも習得できるかもしれない。そこから、軸の保持や正確で思いっきりの良い踏み切りが得られるかも...しれない。

結局、小学生の演技を手本としても、特効薬のような成果は得られなかった。一生懸命、観たのだが...。でも、身体を絞り、繰り返し練習すれば、いいことがあるかもしれないと、希望は与えてもらえたような気がする。

最初に記したように、明日(9月26日土)、大会二日目のノービスAの試合は観られない。でも、仕事を終えて、ジュニア選手権の途中からは観戦できると思う。シニアも楽しみなので、今日と同じように腹を据えて観て、勉強したいと思っている。

2009年9月18日 (金)

筋トレ異談

MSNのビューティースタイルの特集に、”美しいラジオ体操”というのがあった。

ラジオ体操といえば、今年のマスターズで曲と振付にとりいれた方の演技が印象に残っている。その方の動作も美しかった。そういう興味もあったので、特集をみてみた(リンクはこちらです)。

ざっと見てみたところ、バレエエクササイズとラジオ体操をミックスさせたもののようである。「基本となる4つの動き」という項目があるが、基本1の股関節のストレッチは、主にハムストリングのストレッチでありバレエそのものの動きではない。でも、基本2のつま先伸ばしは”タンジュ”、基本3のバランスは”デガジェ(ジュテとも言う)”、基本4の円の動きは”ポールドブラ”であり、いずれもバレエの基本的なエクササイズである。

足底を意識した膝の屈伸である”プリエ”がないのが不可解なのだが、基本的なバレエエクササイズを理解したうえで、ラジオ体操をやってみようという意図なのだろう。

もしかしたら、この動作をやっても、どうしてこれがバレエ的な動きというのかは、理解しずらいかもしれない。特に基本3のバランスは、軸足で片足バランスをとることに集中してしまい、つま先を空中へ投げ出すという本来の動作を忘れてしまうかもしれない。ただ、このページには、「バランス」のポイントとして、とても大切なことが書いてある。

足を上げると全身に力が入ってくるが、力を抜いてリラックスして行うよう、心掛けよう

片足を上げる(というか、放り出すのだが...)と、バランスを崩すまいと軸足の方に力を入れたくなるのが自然である。でも、説明では「力を抜いてリラックスして」と要求している。いわゆる、余分な力を抜くということだろう。

どうすれば、力を入れずにバランスが保てるのか?は、フィギュアスケートでも問われるポイントである。私自身はつくづく思うのだが、そのために筋トレが必要なのである。

誤解している人は多いようだが、筋トレは、力を入れるためでなく、力を抜くために行うトレーニングである。少なくとも、ダンスやフィギュアスケートではそうだと思う。逆に言えば、確信を持って言えるのだが、十分な筋力がなければ脱力はできない。

疑問を感じるのならば試してほしいのだが、片足を前方に上げてバランスをとる時に、背中を丸くし、膝をまげて、だらしない格好でやってみたらどうだろうか?おそらく、軸足のふくらはぎにズシンと重みを感じるだろう。これでは、リラックスしてバランスをとっているとは言えない。

反対に、頭をまっすぐに立て、背筋もピンと伸ばして片足バランスをとってほしい。同時に、上げた足のつま先と膝もピンと伸ばし、シャンとした気分で立って(片足だが)みたらどうだろうか?おそらく、重みがふくらはぎ一箇所ではなく、体の様々な部分に程よく分散して、比較的楽にバランスがとれるはずである。この時に、基本4の真ん中の写真のように、両腕を横に、大きな円を描くように拡げてみれば、更にバランスがとりやすくなると思う。腕を拡げる時はダランと肘を落とさず、肩と二の腕に適度な緊張感を保つ方が、全身はリラックスしやすい。

私見で申し訳ないが、リラックスした動作とは、力を抜くことではなく、力を分散させることであると考えている。局所的な筋肉を緊張させるのではなく、動作に必要な様々な筋肉を協働させることで、無理なく自然に動作することが、リラックスの本来のあり方であろう。この分散における分母は、動作に使う筋肉の量である。単純な計算で申し訳ないのだが、片足でバランスを保つのに必用なエネルギーが100とした場合、そのエネルギーを産み出す筋肉量が10の場合、それぞれの筋肉は10ずつ仕事をせねばならない。もしも、筋肉量が20あれば、それぞれの筋肉は5ずつの仕事で済む。個々の筋肉がしなければならない仕事が少ないほど、リラックスに近い状態であると私は考えている。

だから、バランスをとる場合に、背中や首筋はサボっており、ふくらはぎだけが仕事をしないといけないとしたら、それはリラックスとはほど遠い状態のはずであるし、非常にバランスがとりずらい状態でもあるはずである。全身に豊かな筋肉が備わっており、それぞれが上手に調和して動作する時こそ、余分な力を抜いてリラックスした動作ができるのではないかと私は考えている。だから、全身の様々な筋肉を養うトレーニングは欠かせないと考えている。

少し視点を替えて考えてみる。

筋トレ不要論のなかで、見落としているのでは?と感じるのは、骨と骨とをつなぎ合わせているのが筋肉である、ということである。筋肉の働きは様々あるのだが、動作のための力を発揮する以上に大切なことがあるのを忘れてはならない。それは、力の伝達である。

フィギュアスケートを習っている大人の方々と話すと、エレメンツの習得にはそれほど筋力は要らない、タイミングと力の入れ具合がわかれば、ほんの少しの力でもできると言われることがある。それ自体は、私も賛成である。むしろ、力任せに跳んだり、回ったりする方が非効率的であり、習得から遠ざかるかもしれない。

フィギュアスケートのトゥジャンプは、梃子の応用のようにも思うし、背筋はかなり必要なのだが、その力の発揮は一瞬である。タイミング良く踏み切れば、背筋もそれほど使わずにシングルならば降りられるかもしれない。でも、梃子の応用を思い描く時に忘れてはいけないことがある。

ティッシュペーパーをよじって作ったこよりで、ゴルフボールを動かすことができるか?

例えば、割り箸のように堅い素材ならば梃子をつくれるかもしれない。でも、割り箸の袋をこよりにして、それで何かを動かそうとした時、そのこよりは力を伝えてくれるか?という問題なのである。

動作をする時も同じ問題がある。たとえばジャンプをする時、跳躍を産み出すエネルギーも大切だが、その力を足の裏から頭の先までスムーズに伝えることができなければ、きれいに跳ぶことはできない。ましてや、フィギュアスケートのようにジャンプと同時に回転運動をするとしたら、生み出した力を正確に伝達する動きがなければ軸を保てずに、あさっての方向に飛んでいくだけであろう。

この力の伝達には、骨格が大きな役割を果たす。しかし、骨自体は無力である。骨と骨との間をつなぎ、ある骨から別の骨に力を伝えるのは筋肉である。筋肉が遠心力や慣性力(滑走中の動作では無視できない)に負けずに骨格をしっかりと保てなければ、せっかく生み出された力も正確に伝達されず、意図した動作は失敗するだろう。

正確なジャンプのためには、ただ高く跳び、速く回れば良いというものではないと思う。むしろ、いかに正しい姿勢を保てるか、踏み切り前の滑走→踏み切り時→滞空の間→着氷→ランディング後の流れ これらの時々でスムーズに姿勢を変化させる(=姿勢を崩そうとする力に負けない)ことこそ、正確なジャンプの秘訣なのではないかと思っている。

筋肉は、エネルギーを生み出すだけでなく、状況に応じてエネルギーを伝達していくためにも必用なのである。効率よく、余分な力を使わないためには、姿勢保持に十分な筋力がなければならない。ただ、このことについては、あまり言われていないように感じている。動作中の姿勢保持に、どのくらいの筋力が必要かについては、実際の感覚に委ねないといけないと思う。少なくとも、私は十分な筋トレが必用だと感じている。実際、ジャンプ・スピンだけでなく、体幹の筋肉を増やすことによってバックでのサークルはかなりやりやすくなった。

最後に、子供達をひきあいに出して筋トレ不要論を言う意見について考えてみる。

確かに、子供は筋トレをしない方が良いと思う。若干のトレーニングまで避けるべきかはわからないが、骨格が十分に発達しておらず、筋肉自体も繊細な成長期以前の子達には無理をさせるべきではないと考えている。おそらく、成長段階に応じた適切なトレーニングがあるのだろう。

では、別に筋トレをしていない子供達がなぜ、大人よりも格段に上達が早いのだろうか?というよりも、なぜ、自分達大人は上達が遅いのか...なのだが...。

理由は色々あるし、いわゆる臨界期の問題もあるのかもしれない。ただ、それを言い切ってしまうと、大人の上達を悲観せねばならない気もするが...。

私が意識しているのは、二つの理由である。

ひとつは、体重の軽さである。骨や筋肉の発達途上であるということは、当然体重が軽いことを意味する。私は勝手に、「相対筋力」という言葉を作っている。絶対的な筋力であれば、子供よりも大人が勝っているはずである。腕相撲をすればわかるかもしれない。でも、筋力を体重で割った値を仮に求めたとしたら(オートバイで言う、パワー・ウェイト・レシオのような)、大人は子供よりもかなり劣っているはずである。

基礎代謝早見表(リンクはこちら)によると、基礎代謝基準値(一日の基礎代謝を体重で割ったもの)は年齢が増すに従って低下している。基礎代謝の半分以上は筋肉が影響している(ソースはこちら)ので、筋肉量と体重とを比較した、相対的な筋力で言えば、やはり大人はかなり劣っているのではないかと想像するのだ。

しかも、運動エネルギーは速度と質量の二乗に比例するのだから、体重が2倍になったら、それを制御するために必要なエネルギーは4倍になるのだと思う...(違ってたらご指摘下さい、高校では物理は習ってません)。

要するに、子供に比べて大人は、体重ほどに筋肉は増えていないし、体重が増えれば増えるほど運動が大変になっていくのである。だから、子供達が、筋トレもせずにヒョイヒョイと上達するからと、大人も同じようにしていたら、どんどん置いていかれるだけだろう。

もうひとつは、選別に関することである。

子供達も、皆等しく上達しているわけではないと思う。上達が遅かったりして、スケートに興味を持てなくなる子達もなかにはいるし、それで辞めていってしまう子達もある。子供だから上達が早いのではなく、上達の早い子達が最終的に残っていくという選別の仕組みもあるのではないだろうか?もちろん、なかなか上達しなくてもスケートが好きで、みんなと仲良く練習している子もいる。どの子もダブルやトリプルが跳べるわけではない。

それに比べ、私達大人は諦めが悪い。上達しないからといってスケートを辞めることは、なかなかしないと思う。私など、なんかい辞めると言っては撤回しただろうか...。あまりにみっともないので、恥ずかしいのだが...。「下手は下手なりに頑張る」が自分のモットーだが、そうやってリンクにへばりついているので、上達する(子達が残る)子供達と、下手(なのにしぶとく続ける)大人という構図が鮮明になっていくのではないかと思うのである。それに、社会人が子供達と同じくらい練習できるわけがないのだから、上達に差があって当然だと思う。

結局のところ、筋トレをしなくてもどんどん上達していく子供達をモデルにして、自分達の練習法を考えるのは避けた方が無難なのだろう。体格も、性格も、自由になる時間も、全然違うのだから。ならば、子供達にはできず、自分達ならば可能で、オフリンクでもできる練習は?といったら、結局は筋トレも候補にあがるのではないだろうか?有酸素運動やストレッチも大事だが。

まとめると、次のような感じである。

  1. リラックスして動作するためには、全身に十分な筋肉が必用である。(力の分散)
  2. 生み出した力を効率良く使うには、姿勢を保持する筋力が必要である。(力の伝達)
  3. 子供に比べて大人は体重の割りに筋力は乏しい。(相対筋力の問題)
  4. 子供だから上達するというよりも、上達した子が残るのである。(選別の問題)
  5. 下手でも残るのなら、大人なりの努力も必要では。(日々のトレーニング)

私は、フィギュアスケートには筋トレは必用だと思うのだが、筋トレをしなければフィギュアができないかと問われれば、そうではないと答えると思う。最終的には、各自の納得の問題であり、それぞれに納得できる努力なり楽しみなりができれば良いと思う。

ただ、「筋トレによって力任せになるのが嫌」という話を以前聞いたことがあったので、そうではないのでは?と考えたのが、このエントリーである。特に、力の伝達としての筋肉の働きについては、少しでも参考にしていただけたらと願う次第である。

2009年9月13日 (日)

セプテンバー

フィギュアスケートの観戦を主にする人にとっても、私のように地元リンクの冬季営業を心待ちにしている者にとっても、9月は心が浮き立つ月ではないかと思う。

観戦も練習もどっちも楽しむ自分にとっては、シーズンオフはあっという間である。

3月に世界選手権が終わっても、5月の初旬までは地元近隣のリンクは営業しているので、シーズンは続いている。5月中旬のマスターズでやっとシーズンは終わりとなるが、その後は抜け殻のようになり、6月を回ってからやっとシーズンオフのことを実感し始める。でもその頃には、世界で戦う選手達は既に来シーズンに向けたプログラム作成にとりかかっており、その情報と共にDOIの話題も出始める。

7月に入りスケートの年度が替わる頃は、オフシーズンは折り返し点となる。自分はと言えば、やっと陸トレ中心のサイクルに慣れ始めるのだが、同時にTHE ICEを楽しみにしている。その他にもプリンスの全国公演があり、夢中で一月が過ぎてしまう。8月に入って、名古屋のリンクが夏休みの子供達でごった返す頃には、夏季のローカル大会や夏合宿で選手の子達は相変わらず忙しそうである。子供達だけでなく私達も、FOIがあるし、NHK杯などのチケット争奪戦も忙しくなる。あっと言う間に、9月である。

9月になれば、ジュニアではグランプリシリーズが始まっている。月末にはシニアも国内ブロック大会が始まる。気が付けば、オフシーズンはもう終わりである。

こうして、気持ちが盛り上がりつつ、10月になればワクワクして11月の地元リンクの再開を待つこととなる。練習する側としても、観戦する側としても、「もうすぐだよ!」という声を聞くのが、9月のように思うのだ。

だから、この時期はとても嬉しい時期である。特に今年は、ジュニアグランプリでも、男女シングル、それに高橋・トラン組も活躍しており、幸先の良い9月となっている。

2009年9月 7日 (月)

第16回 F.S.C.銀盤サテライト エキシビション大会

9月6日(日)の夕方から、東京の東伏見にあるダイドードリンコアイスアリーナで開催された、第16回F.S.C.銀盤サテライト エキシビション大会を観に行った。

目的は、今回は応援ではなく、主催者のF.S.C.銀盤サテライトの活動を理解するためであった。

変な目的かもしれない。でも、競技やエキシビションの開催にあたっては、出場選手がいなければ話にならないが、運営側の舞台裏での支えもなければ、やはり実現しないことである。日本スケート連盟主催の大会でも、運営にあたる方々のご苦労は大変なものがあると聞いたことがあったが、単一のクラブがこのような機会を提供するというのは、本当に稀なケースではないかと思うのだ。

F.S.C.銀盤サテライトについては、サイトが開設されている(リンクはこちら)ので、参照していただければと思う。私達にとっては、毎年5月のマスターズチャレンジカップを開催して下さるフィギュアスケートクラブとしてお世話になっている。東伏見のアイスアリーナを丸一日貸り切り、朝から夜まで、ジャッジの先生方をお招きして、大人のフィギュアスケーターのための大会を実施するというのは、並大抵のことではないと思う。沢山の方々が実行委員として働いて下さり、円滑な運営をして下さるので、私達も力を発揮できる。

感銘を受けたのは、実行委員の方々も時間が来たら衣装に着替え、選手として出場していることだ。大会運営に忙殺されるだけでなく、ご自身達も選手として精進されている姿に、なんというか、力強さを感じた。

そして、大人のためのクラブというだけではないようである。今年の東京での夏季フィギュアスケート・ジュニア競技大会にも、銀盤サテライトから選手達が出場しており、とても立派な成績を獲得している。今回のエキシビション大会でも、マスターズでお馴染みの面々だけでなく、夏季ジュニアにも出場した選手達も参加していた。大人のフィギュアスケートの振興と子供達を対象とした競技選手育成の両面を担っているクラブのようである。

今年5月のマスターズでの開会式、そして今回のエキシビション大会でも紹介されたのだが、このクラブの実践が評価されて、東京都から賞が贈られたそうである。ただ、私の耳では詳細が聞き取れず、ネットでかなり調べたのだが、どんな賞なのかはわからず仕舞いである。正確な情報が得られたら、是非紹介させてもらえたらと思っている。

今回のエキシビション大会の構成は3部であり、クラブ員の演技の合間に、Special Guestとしてクラブ所属以外の方々の参加があったようである。今回、観戦するまで誤解していたのだが、エキシビション大会は、マスターズのエキシビ版という趣旨とは違うようである。

銀盤サテライトのサイトの文章を読むと、マスターズは社会人スケーターのための大会と謳われているが、エキシビション大会はクラブ員が自由な表現のもとで披露する場とされている。なので、両方とも門戸は、銀盤サテライトに所属していない社会人スケーターに開かれているが、エキシビション大会は、基本的にはクラブ員のためにあるようである。

その意味で、私は反省をせねばならない。夏の初めに、エキシビション大会の案内が銀盤サテライトから送られて来た。マスターズ参加者には全員送っているようだが、私は単なる募集要項と受けとめており、何の返事もせずにいた。出場することは検討していなかったので...。でも、F.S.C.銀盤サテライトというひとつのクラブとして開催するエキシビション大会に、部外者である私にも要項を送って下さったというのなら、それはお招きを受けたということになるのではないかと思う。だったら、不参加を決めているにしても、その旨の返事を、お招きへのお礼とあわせてすべきだったと思う。こういうところの筆不精が自分の悪いところなのだが,,,。

クラブ員だけでも十分な数なのに、外部の社会人スケーターも招いて下さるクラブの実践は、私は知らない。私の地元でも演技会は行うことがあるが、東京や名古屋、大阪、九州にまで案内と募集要項の通知をするということは、とうてい考えられないと思うのだ。マスターズチャレンジカップの実践が基盤にあるとしても、すごいことだと思う。

大会中は、役員の方々もお忙しいようであり、お話をうかがう機会は得られなかった。でも、伝言を記させていただいたし、自分からも東伏見に出向いて、どうして社会人のためにこんなに頑張って下さるのか、教えていただきたいと思っている。そして、先方に迷惑のかからない範囲で、このブログでも報告していきたい。

Special Guestとして今回のエキシビションに参加した社会人スケーターは、10名(組)だった。長年滑り続けている先輩スケーターや、チョクトウさん(ステップが非常に力強かった)、靴のイルミネーションに工夫のあるヒカルさんと、マスターズでもお世話になっている方々も参加されていた。重力ではなく、摩擦ゼロの世界でのムーンウォークを披露して下さった(デニス・テンもTHE ICEでやっていたが)、kemeさんにはSpecial Guestの記載がなかったので、クラブに所属されているのかもしれない。最初のダブルトゥはツーフットになったが、二回目はアン・オー(両手を頭上ー正確には額の上ーに挙げる)のポジションで綺麗に回って降りられたのには、びっくりした。

そして、最後に登場したのは、Pleasuresの面々。神宮の大人のシンクロチームだが、Ice Messengersと同じリンクで練習しているだけあって、観る度にレベルアップしている。ステップも細かくなっているし、インターセクションも綺麗に決まっていたし、二つに分かれてのサークルやラインからの大きなホィールも迫力があった。二本のラインが回り始めた時には、「まさか...エッグビーター!?」とドキドキしてしまった。さすがに、それはなかったが、Ice Messengersの十八番なので、挑戦する日も近いかもしれない...??

一緒に観ていた方が、「彼らも全日本出ればいいのに」とおっしゃっていた。本当にそう思う。是非、全日本で選手権を競うスケータになってくれたらと私も願う。

主役である、銀盤サテライトのクラブ員の選手達の演技について記せば、名古屋の子達との比較で興味深かった。ジャンプの難易度は、名古屋の子達の方がチャレンジングだと思う。初級クラスでもダブルをどんどん跳んでいくし。でも、音楽の理解と表現については、秀でている子達が多かった。エレメンツを淡々とこなすという子はおらず、滑りの中に自分達の世界を皆が持っていたように感じた。なので、どの子の演技も楽しかった。

あと、裏拍までカウントできる子がいたのだが、これは名古屋の子にも共通する、今の世代の選手達の強さなのかもしれない。綺麗とか力強いというのではなく、神経が行き届いた、生きた演技をする子達がいるように思う。それが点数として評価されるのかはわからないのだが、裾野の広がりを思うならば、非常に頼もしいことだと感じている。

振付の特徴として、ジャンプの後やステップ、選手によってはウィンドミルの後に至るまで、安易にフリーレッグを降ろさない工夫を感じた。ステップの合間にバックスネークが入っており、ストレートラインの難易度もすごく高いということはなく、丁寧に滑る意図があったのではないかと思う。きっと、スケートが好きな選手が増えるのではないだろうか。

2009年9月 1日 (火)

目指すもの

今朝、久しぶりに4年前の自分の演技をみた。

スケートを始めて最初の年で、初級をとったばかりの頃だったと思う。その頃からもちろん、いつかはプログラムをいただけたら嬉しいと思ってはいたが、まだスリージャンプが跳べるかどうかというレベルで、スピンもステップもできなかったので、先の話だと思っていた。

ところが、クラブの先生から1分の曲をいただき、アシスタントの先生に振付けていただいた。それが、昨年のマスターズで演技した曲なのだが...。なぜ、中年で何もできない私に曲を下さったのか、今も理由はわからない。それがクラブの方針だったのかもしれないが、すごく励みになった。

振付が終わって2ヶ月くらいで演技会があり、その曲で出させていただいた。クラブのご父兄にビデオを撮っていただいたので、今でも時々みる。スリーターンはもちろん、モホークもおぼつかなく、スケーティング自体もエッジが怪しい。その時からプログラムにはスリージャンプの他にトゥループとサルコウが指定されており、最後にスタンドスピンもあったが、全然できない状態だった。できるように練習するよりも、なんとか、”やったふり”でごまかす術を身につけようと四苦八苦していたのを思い出す。ビデオで見ても、トゥアクセルどころかゴニョゴニョやってポンと半回転でお茶を濁そうとする意図がミエミエで、自分でも恥ずかしくなる。転倒しなければ良いと思っていたのだ。

どうして、そんなビデオを数ヶ月に一回は観るかと言えば、この演技の反省が今の自分につながっているからである。ものすごく分不相応なたとえで言えば、私にとっての「しかみ像」なのだ。

バランスを崩して転倒した時にクラブの子達から「がんばれ~」と声援が出る。もちろん、自分でも一生懸命やっているのだが、どうせ跳べっこない、という意識で演技に臨んでいたことを、この時ほど恥ずかしく思ったことはなかった。最後まで、とにかく滑ったが、足はフラフラで、スピンはやろうともしなかった。正直に言って、プログラムを演じるのは早すぎたし、それ以前の問題が自分にあったと思う。「どうせできっこない」と思いながら人前で演じるのは、良くないことだったと、心から反省した。

でも、あの日の演技があったので、今の自分があるのだと思う。もう、次の日から走り始めた。陸上トレーニングに精を出すようになったのは、4年前の演技の反省があったからだ。とにかく、エレメンツをこなせる身体をつくらなければ、何も始まらない。「頑張れ~」と言ってくれたクラブの子達に応えられないと思ったのだ。

その後も、自分の限界を思い知る経験の繰り返しではある。思い立ったらすぐに結果が出るほど若くはないし...(笑)。マスターズでは、練習不足やフットワークの悪さを指摘され、随分悔しい思いをしている。でも、辛くはない。精一杯練習し、自分のできるベストをイメージしてリンクに臨んでいるので。たとえ、想像よりも悪い出来だったとしても、次につながる経験ができたことに満足している。何より、次頑張る自分、は居るはずだ。

そして、次が来そうである。

マスターズはまだまだ先だし、来年のことは今は考えられない。それよりも、地元のリンクの営業が始まってすぐに、県連の大会が予定されているそうだ。本当に小さな大会なので、多分、大人の私も出させてもらえると思う。1級でのエントリーなので、1分間の曲になる。4年前にクラブの先生方からいただいた曲で演技するチャンスを、もう一度いただけたのだろう。4年前とは違う自分で、演じたいと願っている。今は、その大会を目指して進んでいる。

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