プログラム練習について(その2)
世界選手権が開幕し、週末には女子シングルもありますが、「それどころじゃない」という状況でもあります。
来週には地元のリンクは営業を終了するので、貸切練習はできるだけ出て、曲かけを繰り返したいし、今週末には4月から入学予定の大学院(通信制)のスクーリングがあるのです。なので、せっかくJスポーツに加入しているのに、世界選手権をライブで観ることはかなわないし、土曜日は、スクーリングから地元にとんぼ帰りし、夜の貸切練習に出るつもりなので、やはりテレビ中継を観る時間はないと思います...。
でも、入学予定の大学院が中京大学であり、しかも豊田キャンパス(学部は体育学部ではないですが...)なので、スクーリングの昼休み中にどこかでJスポの中継を観られないかと願ってもいるのは、正直な気持ちです。院の先輩方や先生方は、きっと”浅田真央ってこの大学に入るの?”くらいの関心だと思うので、授業中に皆で応援なんてことはないだろうけど...(泣)。
ちなみに、研究内容は仕事に関係することで、スケートとは関係ないですし、スケート部を応援はしますが、それだけです(汗。進学が決まったことをクラブの方々に報告したら、「それじゃぁオーロラリンクで滑れるの?」と聞かれましたが、それほど甘くないようです。
それで、自分のプログラムの進捗状況ですが、比較的スムーズに仕上がっております。ひとつだけネックになっている箇所がありますが、それ以外は曲のテンポに追いつきながら滑りきることができつつあります。ただ、ジャンプは全てシングルで、アクセルは両足着氷のシングルアクセルを入れています。両足というよりも、片足前降りで強引に後ろ向きチェックにしていますが。繰り返すと膝を痛めそうなので、曲かけ3回目以降はスリージャンプにしております。よく、あんな降り方ができると、自分でも呆れてます...怪我しないように注意しないと...!!
ネックになっているのは、以前も報告した、スパイラル→イナバウァー→両足時計回りのダブルターンのところです。エッジの使い方を記すと...
(スパイラル) LFO ノーマルポジション
(イナバウァー) 前足ーLFI(スパイラルのスケーティングレッグをチェンジエッジ)
後ろ足ーRBI(ほとんど削っている。次のターンへの踏み切り時だけエッジに乗る...汗)
(両足ターン) 1回転目は左軸 2回転目は右軸(この軸の移動が瞬時にできないと身体が流れる)
バレエなどフロアで踊る動きに置き換えるのなら、アラベスク→4番プリエ→ストゥニューのダブルという感じで、それほど(というより、全然)難しくない動作です。ところが、氷上では滑りながらの動作になります。ステップを踏んでいる最中にも軸は横方向に動くことを意識しなければ、軸を保つことができないようです。ですので、両足ターンでありながらも、軸を体の中心に持っていくと、慣性の法則に逆らう(?)ために転倒してしまいます。もちろん、転倒しないように頑張ることもできますが、それだと失速し、次の流れ(この後、バッククロス1回→バックスパイラルと続きます)にもっていくことができません。
ですので、滑走している流れに逆らわず、両足ターンでも左→右と軸を移していく必用があるようです。この感覚が難しく、目下練習中です。数日前から曲かけ中でもできるようになってきましたが、少しタイミングがズレると恐怖感が先立ち、ターンに入るのを躊躇してしまいます。以前、転んで頭を打ったのは別の箇所ですが、そこ以上に怖いところなのです。
プログラム自体は、インストラクターの先生がとても格好良く、曲調にフィットした振付をして下さいました。本当に感謝・感激しています。曲は、もう素晴らしい、吹奏楽の定番として、小学生からプロフェッショナルまで、高校野球でも”アフリカンマーチ”とアレンジされて演奏されている名曲ですので、この曲で演技させてもらえるだけでも嬉しいです。
あとは、演じる自分次第かと...。くだんの箇所についても、曲の中での入りのタイミングはわかってきているので、本番までには間に合うと思います。ジャンプについては、最初の強引なシングル(?)アクセルをなんとかし、次のルッツ+トゥループのコンビネーションをできたら、2+1にと思っていますが、実際にはシングル+シングルが現実的とも思われます。ここまでは、ジャンプ後に少しだけゆとりがあり、転倒してもリカバリーができそうなので、ちょっと思い切った挑戦ができそうなのですが...。その後のジャンプは、次の動作とのつながりが非常にタイトで、ミスをしたら致命的となります。
もう、とにかく一気呵成に、”エイ ヤァ!”と演じる感じで、格好良いのですが、40歳過ぎた中年素人がやるには、かなりハードなプログラムでもあります。曲かけは、1時間半の練習で3~4回やっていますが、演技後はゼイゼイハァハァ状態です。正直、曲かけ中に息をしている意識がないです。2分半なので無酸素運動ではないと思いますが、本当に息継ぎを忘れてしまうくらい集中していないと、曲に置いてかれる感じです。この曲を先生にお願いしたのは、私自身ですが...。今後、バッジテスト2級用のプログラムを先生にお願いしたいと考えていますが、これはもっとゆっくりな曲を選びたいと思います。フォーレの”シシリエンヌ”を検討していますが。
それでも練習ができるのは、プールでクロールを50メートル×10本でトレーニングしているおかげだと思います。スポーツクラブでは、500メートルや1キロメートルを一気に泳ぐ人たちばかりなのですが、自分も自分なりのペースで頑張ることで、心肺機能は上がっていると実感しています。演技中、息があがりそうだけど頑張る、という部分でそれを感じます。こういう身体づくりは、どんなスポーツをやるにしても基盤になるのではないかと考えています。
フィギュアスケートのプログラム作りは、ケーキに似ていると常々思っています。私の姉がケーキを作るのが得意で、特にスポンジがとても美味しいのにびっくりします。この土台となるスポンジ部分が、フィギュアでは体力に相当する部分だと思います。そして、土台を滑らかにコーティングしている生クリームの部分、これがスケーティングの部分かと。ジャンプやスピン、ステップといったエレメンツはケーキの飾りつけに相当すると思います。
やはり、注目されるのはエレメンツです。ですので、なるべく難易度の高いジャンプも、現実的な範囲で頑張りたいと思っています。でも、エレメンツとエレメンツとの間のつなぎの部分、ここをいかに澱みなく滑ることができるか?本当は、それを一番大事に考えています。例えば、バックインからフォアアウトへの踏み替え、あるいはスケーティングレッグのエッジチェンジ、スピードを増していくフォアやバックのクロス、そういう下地の部分をしっかり行うのが、今年の一番のテーマです。それに上乗せする感じで、エレメンツも頑張れたらと考えるのです。
だから、ジャンプやスピンを評価されるよりも(もちろん、それも嬉しいですが...)、「いい曲を選んだね」と言われることを目標に頑張りたいと思っています。観ている人が曲を感じてくれるというのは、演技が曲とマッチしていることだと思いますので。
もっとも、「他に褒めることがないから、仕方なく曲を褒めた」というケースも考えられますが...。
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