先生~...
看護教員として、実習生に届く言葉を、ひとつだけ知っている。
「担当する患者さんに、こんな風に関わりたいけど、自信がない。」あるいは、「関わってみたけど良い反応が返ってこなかった。」、「駄目かもしれない...」と学生が言った時に...。
そんな時、教員としてはまず、学生がどんな具合に関わり、そしてどんな風に感じたのかは、聴かねばならない。そして、カンファレンスの場なら、「みんなはどう思う?」と他の学生達の意見を促す。もっとも、今どきの学生達はしっかりしているので、教員から促されなくても意見を出し始めるし、あいまいだと思うところを尋ねてくれる。なので、とても助かる。ただ、たいていタメ口で、学生同士の普段通りの呼び名を使いはじめるので、カンファレンスの雰囲気は吹っ飛んでしまうが...。でも、悩んでいる学生も、気軽に自分の思いを重ねて話せるようになってきて、だんだんと議論が深まっていくようだ。
その場では、教員も加わるが、ある程度話合いをして結論が見えたら、私がとっておきの一言を出す。「だから...安西先生が言ったでしょ...」
え?安西先生って...?? そんな先生学科にいたっけ? という顔を最初はする。
おかまいなしに、私は続ける。本気なのだから。
知らないの?「あきらめたら、そこで試合終了だよ」って?
学生達は、ああ~、それかぁ! という感じになる。
本気モードで、私は続ける。看護も一緒。ナースが患者さんを諦めたら、そこで終わってしまうでしょ!と。だから、私達は最後まで可能性を信じないと...などなど....。
決してウケ狙いではない。無理に学生に感覚をあわせようとしているのでもない。むしろ、私達が10年以上も前に読んだマンガを、今どきの学生でも知っていることに驚きを覚える。あと数年したら、通じなくなるかもしれない。その時は、その時代に感動したもので伝えれば良いだけだが...。
本気なので、何度でも使う。3週間も経たないうちに、私が「あきらめたら...」と言いはじめると、またそれかぁ...という反応になる。でも、何度でも繰り返す。本当に大切なことだと思うから。安西先生は、偉大だ。少なくとも、私にとっては...。
終わりは、いつかは来る。学生には「諦めるな」と言い続けるが、ゴールは来るのだ。3週間の実習期間が終われば、そこで別れないといけない。臨床で働くようになれば、患者の帰宅、転院、あるいは死亡という結果まで看なければならない。試合終了のホイッスルは、必ず吹かれるのだ。だからこそ、自分から「終了」としない方が良いのではないかと考えている。
私はフィギュアスケートとは、本当に不器用な付き合い方しかできない。ネットと絡み合っているから、なお複雑になっているとも感じる。ネットでのトラブルが、リアルでの在りようにも影響してしまう。仕事とかは、極力影響が出ないようにしているが、ネットでフィギュアを語った同じ身で、氷の上に立つのは、正直しんどいことがある。でも、滑り続けるから意味のある自分というのも、いるのかもしれない。だから、許されるのなら、語りたい。できることなら、感動を記していきたい。
学生の日誌には、よく、「頑張れ!」と書く。徒に叱咤激励しているわけではない。
やはり、本気で、頑張れと言っているのだ。トレーニング中、自分で自分にかけるのと同じ重さで、学生達の記録に記す。「頑張れ!」と。流した汗の分、不器用な言葉を許してほしい。
このブログ、まだ諦めるわけにはいかないと思う。私が目標としているのは、皆さんのカンファレンスルームにしていただくことだ。話題は、あまり当てにしてほしくない。エントリーは、自分が思ったり、感じたり、考えたりすることしか提供できない。多くのフィギュアファンが集まるサイトのように、アップトゥーディトな話題やニュースを頻繁にアップすることは、私にはできない。あるいは、ルールに精通して理路整然と演技の是非を語ることもできない。ましてや、多くの選手達を公正な目で評価して紹介することは期待しないで下さい。
ここで、私が語れることは、いかに自分が不器用で、偏屈で、しつこい性格か、ということしかない。自分について語らなくても、フィギュアについて語ろうとしても、結局は自分が出てきてしまうと思う。だから、私のことを嫌う人は、このブログを無視してほしい。私はこの巣から出ないのだから、バルサンを焚いたりとかは、勘弁してほしい。他のサイトでは、私への文句や悪口を書かれても、ある程度は我慢してきた。でも、私にもトラウマはある。...過去に、同じタイトルのブログを炎上させた時、松明を掲げた人たち一人一人にお詫びの言葉を返答したことがあった。あれは、本当に辛かった。
あるいは、いじめともいうべき、理不尽な目にあったこともある。「お前が悪いのだろう!」と思う人もいるかもしれない。でも、私は思うのだ、人を裁く資格があると自負している人こそ、本来なら裁かれるべき振る舞いをしていることはないだろうか?
だから、このブログのルールを考えている。
絶対に許さないのは、コメントの書き手を揶揄することです。私自身が傷つき続けたので、それだけは、このブログでは認めません。選手を批判しても、演技を批評しても、それは観る方々の自由な気持ちを歓迎したいです。もしも、その書き込みが好ましくないと思われるのなら、それはスルーして下さい。私もそうします。書き手に注文をつけることは、時には皆の益になるかもしれません。その結果、お互いに傷つけあうことになったとしても、誠意をもって謝罪するならば良いのではないでしょうか。でも、その方を意図的に傷つけることは認めません。そのような時には、私は介入します。
マスコミについても、注文や批判は、どんどんして下さい。放送を観て怒れたというのなら、その気持ちを記して下さい。でも、あまりに目を覆いたくなるような誹謗・中傷や、製作者や視聴者を馬鹿にしたような表現は、避けてほしいです。特に、アナウンサーや解説者も一人の人格を持った人間です。マスコミに出るから人格の否定が許されるという理屈は、私は認めません。
人を意図的に傷つけたり、人格を否定することだけは、認めません。そのようなコメントは、申し訳ありません、削除します。
その他は、成り行きで、多くの方々と考えていけたら最高だと思います。基本的には、「ルールがないのが最良」と願っています。
ここまでは、まるで多くの方々が、このブログにコメントを寄せて下さるような書き方になりました。そうなれば嬉しいですが、誰もコメントを寄せて下さらなくても、たぶん凹まないと思います。ずっと、そんな感じで続けていましたので。一番怖いのは、私のことを嫌に思っている方々がからかいに来ることです。あるいは、ネットから排除しに来ることもです。
そういうことがないことを切に祈ってます。
でも、いずれは、立ち行かなくなるかもしれません。駄目になってしまうかもしれません。
その時まで頑張ろうと思います。あきらめたら、そこでおしまいですから。
ネットのことだけではありませんが、体調を崩したりして、ここ1週間以上、体を動かしていません。靴も専用のリュックに入ったまま、車に放置です。体重も、かなり増えたと思います。だから、そろそろ動かねばなりません。このブログのことは、インストラクターの先生には言ってありませんが、どうも、どこからか通じているようです。だから、言います。伝わるかはわかりませんが....。
「先生、フィギュアスケートがしたいです。」
よろしく、お願いします。
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コメント
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フィギュアスケート頑張りましょうよ。
投稿: 通りすがりのスケーター | 2008年12月19日 (金) 08時22分
>通りすがりのスケーターさん
おはようございます。
早速のコメントと温かいお言葉をありがとうございます。あと、一時休止中の設定が残っていて、コメントが承認制となっていました。このため、コメントを寄せて下さった時に、すぐにブログへ反映されなかったと思います。申し訳ありません。
>>フィギュアスケート頑張りましょうよ。
はい。頑張ります。
コメントは、今後は寄せて下さればすぐに反映されます。もし、よかったらまた、お願いします。
投稿: ねくすと | 2008年12月19日 (金) 08時31分
私も最近、自分が不器用だなあ…と落ち込み気味な日々を送っていました。今日も主婦してしっかり家事ができる自信はありません。ねくすとさんは、ブログ以外にもたくさんの事をしっかりとこなされていて、立派ですよ。心身とも元気になって、長野で楽しく観戦できるといいですね。全選手と周りで支えた人たちを応援したい気持ちでいます。
投稿: さっちやんママ | 2008年12月19日 (金) 09時04分
>さっちゃんママさん
いつもありがとうございます。ご心配をおかけして、本当にすみません。
わたしも、名プレーヤーを支えていらしゃる、さっちゃんママさんを応援しています。
>>今日も主婦してしっかり家事ができる自信はありません。
私も同じです。「頑張ります!」とは言いますが、がんばり通せるかは...まぁ、いいかなっと思いながら、なんとなくやっています。う~ん、それじゃぁ、学生に申し訳ないのですが...。
もし、気分が乗らなかったら、また、このブログをのぞいて下さい。不器用者がやっていますので(笑)。
ですので、今日いちにち、頑張りましょう!(と、一応言ってみます)
投稿: ねくすと | 2008年12月19日 (金) 10時43分
ねくすとさん
よかった…この「ブログが閉じられるのでは、と心配しておりました。ねくすとさんのフィギュアその他に向かわれる姿勢には共感します。
モーツアルトのクラリネット五重奏曲はカール・ライスター(元ベルリンフィルの第一奏者)とベル・フィル・メンバーによるものが良いかもしれません(ちょっと現代的すぎるかもしれません)。モーツアルトは、この世の俗事全てを忘れさせてくれます。時には、ゆっくりしてください!
ちなみに、先ほど真央選手の「月の光」の感想を、親父さんのブログに書き込みました。
投稿: kode | 2008年12月20日 (土) 00時14分
kodeさん、こんばんは。
コメントをありがとうございます。
このブログは、まだがんばってみようと思います。本当は閉じる気持ちもあったのですが、それでは、あまりに後味が悪くなってしまうと思いました。kodeさんをはじめ、応援して下さる方がいることも支えになりました。本当に、ありがとうございます。
クラリネット協奏曲、amazonで購入してみます。ご紹介をありがとうございました。手元に届いたら、感想を記します。
>>モーツアルトは、この世の俗事全てを忘れさせてくれます。
確か...(記憶に頼ってますが)、ドイツの神学者のカール・バルトという人だと思いますが、「天国ではモーツァルトの曲が奏でられているに違いない」と言ったそうです。確かに、この世のものとは思えない響きが聞こえる気がします。私自身は、モーツァルトはあまり知らないのですが...(汗)。
親父さんのところのコメント、拝見しました。私も同感です。”淡白”って言われても、そういう曲想なのだから...と思いますし、SPとFSの違いが際立って良いのではないかな、と思います。
親父さんのところは、私は書き込みをしないことを約束しましたし、それが一番だと思います。成り行き上、しばらくの間はウォッチせざるを得ませんが、「親父さんは親父さんだし、自分は自分...」のスタンスを築き、”アイスステージ”をちゃんと運営することをネットでの目標にしたいと思っています。
また、こちらの方にもご意見をいただけると、すごく嬉しいです。今後とも、よろしくお願いします。
投稿: ねくすと | 2008年12月20日 (土) 01時19分
気がついたときには書き込みが出来なくてどうしようかと思っていましたが・・・・、
とにかく復活してくれて安心しました。
私も同じような経験があるので心中お察しいたします。
色々あるでしょうけど、書いた以上、続けるのも義務ですからね(笑)頑張ってください。
投稿: yuuji0502 | 2008年12月20日 (土) 22時46分
yuujiさん、こんにちは。
ご心配をおかけして、申し訳ありませんでした。
ちょっと、別のブログでトラブルを抱えてしまい、少し悩んでいました。
コメント覧の閉鎖は、火種がこちらに移らないための処置で、もう大丈夫だと思います。アクセス数がいつもの10倍近くに達した日もありました。
>>書いた以上、続けるのも義務ですからね(笑)
今回、そのことを感じました。
過去のことを蒸し返されると、私がこのようなブログをやっていることへの疑問を、私自身が感じます。それでも、やっていた方が良いと考えて続けていましたが、今回のことで吹っ切れました。やはり、続けていきたいと思います。ただ、仕事や体調のこともありますので、いつまで...?というのはわかりませんが...。
ボソボソと続けていきますので、どうか、これからもよろしくお願いします。
投稿: ねくすと | 2008年12月21日 (日) 10時13分
>kodeさん
ちょっと時間がかかりましたが、モーツァルトの”クラリネット5重奏曲”、ライスターとベルリンの演奏で聴きました。
おっしゃる通り、モダンな響きのする演奏ですが、とにかく素晴らしかったです。色々、印象を記す言葉を考えましたが、「素晴らしいCDを教えて下さって、本当にありがとうございます」の気持ちが一番です。
何よりも、ライスターのクラリネットの音色とベルリンの4人の弦楽器奏者たちとの音色が非常に通じ合っていることに驚きを感じました。木管楽器と弦楽器なのですが、全く違和感がなく協調しあっているので、あんなにも素晴らしいアンサンブルが生まれるのだと思います。
特に第二楽章は、息を吹いて音を出す楽器としては、超絶技巧ともいえるような厳しい要求を作曲者はしていると思います。あんなにも微妙というか、神経を研ぎ澄まさないと吹けないような、ギリギリの音を、弦楽器の響きと調和しながら演奏するライスターの芸術性に感動しました。その分、第四楽章は楽しげなのですが...。私の知らなかったモーツァルトの一面を、第二楽章で感じました。
とにかく、素晴らしいCDを教えて下さって、本当にありがとうございます。
投稿: ねくすと(kodeさんへ) | 2009年1月16日 (金) 22時59分