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2008年12月

2008年12月31日 (水)

cheer!~'08年全日本選手権のまとめ~

印象的なシーンがあった。

大会3日目、シンクロナイズドスケーティングのFS競技での場面だ。東京シンクロだったと思うが、ウォームアップのスケーティング(シンクロの場合はこの時もきちんと隊列を整えて滑る。ここから審査は始まっていると聞いたことがある)が終わるところで、一人のスケーターが列から離れてリンクサイドに戻った。彼女もしっかりメイクをし、皆と同じコスチュームだった。

でも、彼女以外のメンバーで勝負は始まった。リンクサイドに戻ったスケーターは、控えのメンバーだったのだろう。それでも、衣装を整え、臨戦態勢でリンクに向かっていたのだ。これは、不思議なことだろうか?

団体競技なら、当たり前だと私は思う。スターティングオーダーに選ばれなくても、いつ出番が来るかもしれない。その時に備えて十分な準備をしていた選手がチャンスをつかむことも多い。舞台でも同じだ。メインキャストが怪我で出られなくなった時、来るかどうかもわからない機会を逃さなかった代役が、責務を果たした舞台上でエトワールに任命されるというドラマも、現実にはある。映画「エトワール」では、コンセルヴァトワール卒業のダンサー達が、いかに周到に準備してチャンスを待っているかを描いている。戦っているのは、リンクや舞台に立つ主役だけではないのだ。

ただ、フィギュアスケートの素晴らしさは、格別だと思う。競技であるために優劣をつけざるを得ないのだが、それぞれの選手達を皆で応援する空気で満ちている。できることなら、誰もが存分に力を出し切り、そのうえでジャッジを待つのが理想なのだろう。ファンはもちろんだが、選手達にも、他者のミスに喜ぶ気持ちは(心のどこかにあったとしても)、表に出さないフェアな精神があると感じている。これは、相手のエラーに歓声を上げたり、敵のプレーにブーイングを浴びせたりする文化とは異なるのではないか。もちろん、サッカーなどサポーターの文化で成り立つスポーツでは、ブーイングも許されると思うが

フィギュアスケートは、声援(cheering)の世界であり、支援(support)の文化とは少し違うと思っている。私は、鈴木明子選手の世界選手権代表選出を願っていた。なので、それがかなわなかったことが本当に残念だ。でも、村主選手の復活と安藤選手の粘りは、やはり賞賛するしかない。他の選手の評価を貶めてまで、応援する選手を持ち上げるのは、フィギュアスケートの文化にそぐわない気がするのだ。なので、私は明子選手をファンとして応援はするが、鈴木明子のサポーター(支援者)ではないと思う。安藤選手にしても、私は彼女のFSの演技が嫌いであるが、それでも応援はしている。好き嫌いと応援とは、私の中では別なのだ。

この気持ちは、「あなたに勝ちたい、でも、あなたも頑張って」というライバルに向けた気持ちと通じるところはないだろうか?

控え選手や代役の思いはj複雑かもしれない。誰かが怪我をしたり、自分よりも実力が劣ることがはっきりすれば、自分に出番が回ってくるかもしれない。でも、チームの勝利や舞台の成功を願わないメンバーがいるだろうか?たとえ控えの立場だとしても。 局所的には自分のチャンスを祈ったとしても、大局的には、自分の思いを押し殺しても全体の勝利や成功を願わずにはおられない、そういう立場にある人は、実際には多いのではないだろうか? 選手は出場してナンボとよく言われるが、実際には、その陰で涙を隠す人たちがいるからこそチームは成り立つことも真実だと私は考える。

だから、代表の選に漏れてしまった選手の方々に、応援の気持ちを込めて伝えたい。

あなた方も、世界と戦っているのです。あなた方が頑張らなかったら、代表に選ばれた選手達も安心して頑張れないでしょう。だから私達も、あなた方と一緒に戦います。 と。

代表選考は終わった。選ばれた代表の選手達が一人も漏れずに、ロスへ、バンクーバーへ、ハルピンへ向かってほしい。でも、戦っているのは、枠に入った数名だけではないのだ。彼らを見守りつつ、一緒に戦っている選手達がいることを、あるいはそういう選手達を応援している私達も戦っていることを、覚えていてほしいと思う。

シンクロの競技中、リンク上の他チームを応援しているライバル達がいた。ライバルの存在を心強く感じているのは、彼女・彼らかもしれない。シンクロだけでない、アイスダンスも競技者不在の心配を乗り越え、今年は3つのカップルで覇を競った。復活したペアスケーティングも、是非、そうなってほしい。

栄光はひとつに限られるのではない。舞台に立つ一人ひとりに栄光は輝いているし、その光は、スポットライトではなく、「ガンバ!」の一声から、あるいは一人ひとりが鳴らす拍手から発せられているのではないだろうか。

全日本は終わったが、私達の戦いはまだ終わらない。私達の代表が笑顔で演技を終えるまで、戦いは続く。そして、表彰台から日の丸を見上げる日が来たのなら、また新しい戦いが待っていると思う。

2008年12月29日 (月)

全日本観戦記 大会3日目('08.12.27.土)

(このエントリーは12月28日夜から書き始めました)

本日帰宅しました。道中記は、エントリーを改めて記します。

昨日の大会3日目の報告を....と思うのですが、実は全然、想が練れません。

私の場合、エントリーの核となるアイディア(これについて書きたいといったもの)と出だしが思いつけば、あとはキーボードをうちながら構想は練れていきます。その間に、結びはどうするかは自ずと考え付くものです。でも、昨日のことについては、頭の中が真っ白です。

報告したいことは、いくつかありますので、箇条書きに記していきます。

1.開場待ちの列が早くからできていたことについて

13時15分開場だったと思いますが、11時過ぎには開場待ちの方々が来始めていたと思います。私は12時過ぎに当日券をゲットして安心し、隣のショッピングセンター1Fのドトールでのんびりしてしまいました。その間に、開場待ちの人達が長蛇の列をつくっており、「そろそろ開場時間」と思って行ったらびっくり!でした。

Sany0057

それでも、サクサクと入場が進んだので、最終グループの公式練習を観られました。でも今後、全日本に行く時は、開場待ちの列に早めにつくようにしたいと思います。皆さん、少しでも多くの時間、公式練習を観たいと思って早くから待っていたのですね。

2.当日券の販売枚数について

昨日の当日券は、A席が若干数、立ち見席が200~300枚程度の販売予定と、列を整理していたスタッフの方に教えていただきました。販売時間を待っている間にも、列は結構伸びました。

Sany0054 それでも、スタッフが購入希望枚数(一人4枚まで)を一人ひとりに確認しており、待っていたのに売り切れという事態が起こらないように配慮されていたようです。

私は大体30番目くらいの並びでしたが、最期のA席1枚を購入できました。私の周囲は地元の方々が多かったようで、女子最終2組だけ立ち見で見られたら満足と言っておられました。待っている間は、信州のウィンタースポーツの事情を教えてもらえました。信州でもスケートがさかんなのは佐久や諏訪といった氷が張る地方で、雪がよく降る長野や白馬の方はスキーやスノーボード中心でスケートはしないそうです。スケートも、どちらかというとスピードが盛んで、フィギュアはあまり聞かないとのことでした。

ここからは、私の知識ですが、今年5月に岡谷のエキシビションに言った時に地元の方にうかがったのですが、岡谷のリンクが長野のジュニアの子達の練習拠点となっており、だんだんと有望な選手達が育っているとのことです。ですので、今後は「長野といったらスピード」との評判も変わってくるかもしれません。

3.宮城FSCの阿部奈々美コーチが気になる件について

宮城FSCといえば、何よりジュニアチャンピオンの羽生結弦選手が所属しているクラブです。また、ジュニア2位で今大会の出場資格を得た鈴木真梨選手や武田奈々選手のプログラムの振付もされています。二人のプログラムには「白鳥の湖」と「くるみ割り人形」を使っており、バレエの動きを合理的にフィギュアへと移植していると感じました。また、編集も無理のないように、あるいは編集をしなくてもすむように行っており、とても高いレベルでのセンスの良さを感じました。

中野選手のジゼルを観て強く感じたのですが、バレエとフィギュアの橋渡しのできる振付師やコーチの存在は、PCS対策だけでなく、無理なくエレメツをこなすためにも、欠かせないと思います。

阿部コーチは、長久保コーチのアシスタントの経験がある先生ですが、長久保コーチが名古屋に行かれた後も仙台で指導されているようです。宮城FSCのサイトにプロフィールがあります(こちら)。荒川さんが選手時代にタラソワやプラトフのもとで指導法を学んだ経験があるとのことです。そのような勉強は、今も継続してされているのではないかと推測します。

4.大学生選手の活躍について

10位の宮本亜由美選手と13位の萩原綾子選手の活躍が嬉しかったです。

宮本選手は、SPの感想でも書きましたが、課題であった3ループをSPで降り、FSでも成功させています。曲は「海の上のピアニスト」だったと記憶していますが、大きなS字を描きながら、バックエッジを上手に使ったストレートラインステップシークエンスが印象的です。今年で大学卒業となりますが、ユニバシアード代表となったので、全日本が最期の大舞台ではなくなりました! 本当におめでとうございます。

Wikipediaによれば、2009年ユニバの冬季大会はハルピンの開催のようです。ヨーロッパとか北米に比べれば近いのですが、応援に行くにはちょっと...大変かな...と思います。中野選手と一緒に、日本女子4連覇(男子も、目下2連覇中)を目指して頑張ってほしいです。

萩原選手は、SPの演技がniftyのフィギュア特集に紹介されています(こちら)。FSもミスのない確実な演技で、最初に会場を沸かせたが萩原選手だったと思います。同じく明治大学の望月梨早選手は、”シカゴ”を艶っぽく演じました。ただ、一生懸命さというか、真面目さが垣間見えましたので、もう少し遊びを入れた方が、更に良かったのではと感じました。フィギュアはエンタメでなくスポーツなので難しいのですが、それでも、アイスダンサー達だったらこのナンバーをどう演じるかな?と想像しながら観ていました。

そういう意味では、村上佳菜子選手は、まだ中学生なのに曲のつかみ方と表現の仕方で独自のものを持っていると思います。ちなみに、村上選手のFSの後半部分、手拍子が会場中に響きましたが、後藤亜由美選手のSPと同じ曲(詳細はこちら)です。

大学生スケーターで一番印象的だったのは、淀 粧也香選手です。FSの途中まで曲名がわからず、どこかで聞いたことのあるメロディーだなと思っていたのですが、いきなり馴染み深いイントロに変わり、やっと「篤姫」のサウンドトラックを使用していることに気づきました。淀君(淀選手が本当に豊臣家と関係があるのかは知りませんが...)が徳川の物語を演じるのも変な感じがしたのですが、徳川幕府成立時に生きた女性と淀君のことを考えれば、幕末に大奥を閉じた篤姫とは相通じるものがあるのかもしれません。

5.選手達のウォームアップについて

12月28日 大会2日目の報告でも記しましたが、選手達は一般観客が使用しているスペースでアップをしていました。3日目も、シンクロ競技の始まる前に、アイスダンスの杉木・水谷組が3Fの階段付近で曲をかけながら振付のおさらいをしていました。

さすがに、真央選手や安藤選手達は見かけませんでしたが、SPの演技前に、強化選手の武田選手が3Fホールでアップをしていたのを考えると、強化選手までが一般観客とは別のスペースを用意されていたとも考えにくいです。

私達ファンにとっては、選手のアップの様子を見られるのは嬉しいのですが、整氷時間に沢山の方々が歩いている中を縫いながら、フットワークの練習をしているのを見ると、やはり気の毒に思えます。ウォームアップスペースがどんな具合に設定されていたのかはわかりませんが、もう少し選手達に優しい運用をしてくれても良いのではないかと感じました。

6.観客席について

3日目は、A席の最後に売れ残った1枚を購入したのですが、最高の場所でした。3Fの1番後ろの列ですが、リンクのショートサイドのど真ん中です。反対側の同じ席には、テレビカメラが設置されていました。一目でリンク全体を見渡せるので、死角が全く無く、とても楽に選手の動きを把握することができます。シングルでも見やすかったのですが、シンクロ競技では、隊列の変化やインターセクションの様子などがはっきり見ることができました。ロングサイドだと、どうしても横の動きを追っていかねばならないし、大きな大会ではテレビカメラなどの陰になって見えなくなる部分も出てきます。なので、ショートサイドの比較的高い位置から観るのも一つの楽しみ方だと思いました。

7.真央選手の凄さについて

今回、FSで3つのジャンプのダウングレードがされたということで、真央選手の演技に疑問符をつける意見もあるようです。点数が思ったよりも伸びなかったのは、確かにそうかなと私も感じます。それでも、1位をとってしまうのが真央選手の凄さだと思います。

フィギュアスケートに限らず、スポーツでの得点をどう評価するかは難しいものがあるかもしれません。例えば野球で、あるチームは1対0で勝ち、別のチームは5対0で勝ったとします。勝ったチーム同士が次の試合で対戦する時、その前の試合のスコアはどの程度参考になるのでしょうか? もちろん、過去の試合で沢山得点を重ねているチームは攻撃力に優れているし、少ない得点差で勝利を重ねているチームは勝負強いなどと考えることはできるかもしれません。でも、過去の試合で5点とったチームの方が、1点しかとれなかったチームよりも有利とは言い切れないのではないでしょうか?

フィギュアでも、「ノーミスならば真央とヨナのどちらが勝つか?」といった問いと同じで、スコアによる議論は、試合前の予想の域を出ないと思います。特に、PCSというジャッジの主観によるスコアも入ってきますので、今後の勝敗の予測は難しいですし、過去の大会のスコアはあくまでもその大会のスコアでしかないと、私は考えています。

ですので、真央選手のFSでは、117点しか出なかったことを問題にするよりも、二回のトリプルアクセルに果敢に挑み(ダウングレードである事実は認めざるを得ませんが)、圧巻の内容で全日本を締めくくった演技に喜びを感じます。117点という得点は、真央選手としては高くないですが、一般的にはとても立派な数字ですし、1位で表彰台に立って3連覇を成し遂げたことも凄いことです。試合ですので、ロースコアでの接戦という場合もあるでしょうし、国内大会でそうだと世界では通用しないということもないと思います。現にGPFでも真央選手は優勝しているのですし。

今後の浅田真央とキム・ヨナとの対決を占う意味で、興味深い記事がスポニチにありました(こちら)。少し引用しますと...

タラソワ・コーチが手がけたフリーのプログラムは、想像以上に過酷なものだった。個人トレーナーの牧野講平氏によると、“侍ハードラー”為末大が「究極の無酸素運動」と言う陸上四百メートル障害を、演技しながら走ることに匹敵するという。理想に近づくため体力、敏しょう性、ジャンプ力の強化、脚筋力のバランスアップなど肉体改造に取り組んだ。

公式練習の時に、ストレートラインだけをしっかりと演じる真央選手の「仮面舞踏会」を観ることができました。しっかりとまとめれた髪がほつれて乱れてしまうくらいに激しい動きだったのに驚きました。NHK杯でも生でFSを観ていたのですが、ストレートラインだけにエネルギーを注いだ演技では、こんなに凄まじいものかと驚きました。

フィギュアスケーターは、パフォーマーである以前にアスリートでなければならないと思います。難度の高い演技を目指せばミスは出やすくなる。このジレンマに打ち勝つには強靭な肉体と精神力が必要になるという、とてもわかりやすい課題に真央選手は取り組んでいます。果たして、キム・ヨナはどうなのでしょうか?私はキム選手の練習内容については、知らないのでなんとも言えませんが、もしかしたら、真央選手は独り高い世界にいってしまうかもしれないなと感じています。

今の真央選手は、ハイスコアを出す可能性もありますし、試合によってはロースコアでもしぶとく優勝できるだけの勝負強さも持っていると思います。この勝負強さも、単に運が良いか悪いかというのではなく、厳しい判定をとられながらも、ジャッジが認めざるを得ない得点源を他選手よりも多く持っているという意味です。

8.フィギュアスケートを愛するということについて

見た目の印象と得点との乖離が大きくなると、競技の面白さは薄れると思います。エッジエラーに私が積極的な賛成を示さなかったのは、それがあるからでした。でも、時代の流れは、正しいエッジで跳んできちんと降りることを求めていると思います。なので、ダウングレードの心配があるのなら、女子選手はトリプルのルッツ、フリップを跳べなくなるかもしれません。4回転の時代は、更に遠のいたでしょう。

でも、私は、それは正しい選択だと思います。徒に高難度ジャンプを推奨し、回転不足でも良いから挑戦した者を評価するというのでは、選手の怪我のリスクは増大します。やはり、正しい踏み切りできちんと降りれることが、試合で挑む条件になってほしいと思います。その結果、見た目ではきまったと思っても得点は出ていなかったという事態が多くなっても、そこは、私ならば我慢できると思います。

いつも思い出すのは、トリノオリンピックでの村主選手のことです。4位という結果に満足されていないようですし、私もなぜあんなに素晴らしいSPとFSだったのにメダルに届かなかったのか、納得がいきません。でも、私は素晴らしい演技だと思いました。ですので、3位に届かなかったというよりも、世界のトップ4に評価されたと考えています。結果は結果として尊重しますが、自分の見た感じとの乖離は、採点競技の場合は仕方ないのかなと思うのです。あとは、選手とスタッフとが、より高い得点を、そして勝利を目指して努力していることを信じるしかないと思います。

フィギュアスケート観戦の楽しみ方には、二つの分け方があると思います。

一つは、選手と一体となって戦う気持ちになる。会場で歓声をあげたり、手拍子を響かせるのは、このようなスタイルだと思います。スポーツナビの記事(リンクはこちら)にあった、鈴木明子選手の「お客さんが速いテンポに負けじと手拍子を送ってくれたのが聞こえました。見ている人の気持ちもたかぶってくれたのかなと思いました。」という言葉は、選手と一緒に戦おうとする観客の気持ちを理解してくれていると思います。

もう一つは、冷静な目で選手の演技を評価する見方です。エッジエラーや回転不足なども見逃さないようにして、採点の根拠についても考えていくスタイルだと思います。正直、私はこのような見方は苦手ですし、演技中に減点の理由を見るゆとりはないです。そういう仕事はジャッジに任せて自分は選手寄りで応援したいと感じます。でも、観戦のスタイルとしては、冷静に演技を観る目を否定することはできませんし、そういう書き方で多くの方々の支持を得ているブログも知っています。

ですので、選手への応援の気持ちと、冷静な評価は車の両輪のようなもので、お互いに補完しあう関係であるのが理想だと思います。スポーツにとってはデータは欠かせない判断材料ですし、正確に現象をとらえ、分析できる力も大切だと思います。でも、自分はなんのためにそのスポーツを観戦しているのか?このモチベーションは、観戦する側も、いつも確認する必用があるのかもしれません。

2008年12月28日 (日)

ありがとう、そしてさようなら

ドラマティックな、私的には2005年の奇跡と言われた代々木の夜以上に素晴らしかった、長野での全日本が終わった。今日はエキシビションだが、約束があるので午前中に帰途につく。

今朝は雪だった。ランニングはどうしようかと思ったが、ちょっと冒険して走ってきた。どうしても行きたいところがあったのだ。雪道で滑るかもしれないけど、いちおうスケーター(笑)なので...。普通に歩けば40分くらいの道のりらしいので、走れば20分くらいか。迷うことを想定して、1時間くらいのジョギング散歩と予定した。

道中に見かけた学校の校庭

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真っ白!

走っているとギュッギュッと雪が鳴る。聞いた事あるなと思っていたら、氷上でエッジに乗って小さなカーブを描くときに鳴る音に似ている。しっかり踏みしめるとこんな音になるのだろう。

道行く人に行き方を教えてもらったりして、やっと見えてきた。

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あのショッピングモールが目的地への目印。

そして、近くまで来た。

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タクシーに乗せてもらい、何度かここを通った。

この道を進むと、目的地!

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ビッグハット....。やっと着いた!

Sany0073 人影はまばらだが、警備員さんが雪かきをして下さっていた。看板は、もう”メダリスト オン アイス”になっていた。

裏口では、フジテレビの放送車が何台も稼働しているのが見えた。そこも、当然警備員が見守っている。沢山のスタッフの働きによって、試合もショーも開催されるのだなと、感じた。

脇の方で、ちょっといたずら書きを...。

Sany0074 いっぺんに見るとこんな感じ。

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すぐに消えてなくなってしまうだろうけど...。

でも、ありがとう、ございます。

帰り道は、色々な風景を撮りながら走った。おかげで、2時間の散歩になってしまった。

道中記は帰宅後に、ゆっくり作成します。

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市内には、風情のあるお寺が多かったです。

最初に記したいこと

全日本の観戦報告について、案を練っている最中、スポーツナビにフリー後の選手コメント記事(リンクはこちら)をみつけた。それを読み、感じたことを書くことで気持ちを整理したい。

最終グループの6分間練習での、安藤選手と村主選手の衝突だが、原因やどちらに非があるかというのは、私にはわからない。なので、ここで議論をしても意味はないだろう。

ただ、はっきり記したいが、問題の衝突以前から、選手間の距離がおかしかった。ある選手がジャンプコースに入っているのに、その直前を別の選手が通過したり、滑走コースを互いにさえぎるように滑っていたりしていたように、私には見えた。安藤選手についても、問題の衝突の前から何度か「危ない!」と私や周囲の観客が口にするような挙動が目についていた。その矢先に起こったのが、問題の衝突であったと私は認識している。

安藤選手だけでなく、他の選手達も何かが、おかしかった。

最終グループだからとか、トップ選手同士だからというのでは理解できない、不穏な空気が6分間練習を支配していた。その中で安藤選手は負傷をしたようだ。

でも、負傷は悲劇とか不運と理解するのが適切なのだろうか?その結果、十分なパフォーマンスが発揮できなかったと嘆いても、こぼれたミルクは盆には帰らない。起こったことをどう受け止め、どう対処するかということで、村主選手と安藤選手とでは異なるように感じる。どちらが望ましいかは、読む方々の判断に委ねるが、結果は自ずと出るのであろう。バンクーバーオリンピックを前にした大事な時期、いかに過ごすかは、選手達次第だと思う。

もしも、安藤選手がオリンピック代表を勝ち取ることを願うのであるなら、怪我についての受け止め方を変えていく方が良いと、私は思う。怪我は個々人の責任であり、怪我を回避することも、個々人の義務である。そして、不運にも負ってしまった怪我ならば、治すのは個々人の仕事でもあろう。

今回の怪我で十分なパフォーマンスが発揮できなかったとしても、結果はもう出てしまったのだ。そして、その結果で世界選手権の代表権を勝ち取ったことも間違いがないだろう。ならば、怪我を治して世界選手権で戦える状態になってほしい。

2008年12月27日 (土)

現地報告

10時過ぎに並び、12時半過ぎにA席を購入できました。一安心です。
並んでる列の向こうをタラソワコーチが悠然と歩いて会場入りしてました。081227 1250

10分くらい前に入場しました。最終グループの公式練習をしていました。安藤選手と真央選手の曲かけを見られました。二人ともジャンプは跳ばず、ストレートラインは予定通りやっていました。特に真央選手はストレートライン後にドーナツになるまで、ジャッジ向かって左手前で小さなサーキュラーを描きながらの動きが激しいです。曲の後で乱れた髪を直していました。
安藤選手もストレートラインで気持ちがこもっていました。ただ、肘を伸ばして振り回す動きは、やはり曲の感じと合わないと思いました。
021227 1345

第二グループまで終わり整氷です。萩原選手が会心の演技で場内が沸きました。愛音選手もジャンプの抜けなどもありましたが難度のある内容で、現在トップ。舞選手はトリプルがダブルになるなどして、点数が伸びてません。
081227 1720

終了しました。結果は書きませんが、素晴らしい大会でした。明子さんと村主さんに神が降り、真央選手は課題を克服しました。
現在は表彰式と代表発表待ちです。
081227 1940

全日本観戦記('08.12.26.金)

今、長野市内のホテルです。パソコンを持参し、ネットにつなげています。

つい先ほどまで、男子シングルフリースケーティングが行われていました。22時過ぎまでやっていたのではないでしょうか?8時間くらい観戦して、ちょっと疲れました。ブロック大会などではそういうこともあるのですが、全日本レベルの大きい大会だと、見るほうも力が入りますので、長丁場はやはり大変でした。

既に女子のSPはテレビ放送もされていますし、男子FSは現在放送を見ながらパソコンを打っています。演技の感想は、メモをとっていなかったのでちょっとできません。すみません。気が付いたことを、メモ的に記させて下さい。

1.花束の投げ込みについて

  私は3階席からの観戦だったので、今回は花束は用意しませんでした。花束自体は選手の励みや癒しになると思うし、人気のバロメーターになって観る方にとっても興味深いです。ところが、男子FSの町田選手の演技後に、投げられた花束が氷にぶつかった時にバラバラになってしまい、花びらや花束を束ねるピースなどが氷上にちらばってしまったようです。フラワーガールもすぐに拾いあつめましたが、スタッフの指示で、フラワーガールが三人くらいで散らばった部分の氷面を自分達のブレードで削り、氷のカスを拾い集めていました。場内から拍手が沸きました。

投げられた花束も、ラッピングはしてあったようです。でも、遠くから投げられた場合ラッピングがほどけて中身が散らばることはあるのではないかと思います。過去の大会でも散らばった花束をフラワーガールが拾う光景を目にしましたし、織田選手の演技後、南里選手の演技前にも、やはり花びらが散らばったようです。

リンク一杯に投げ込まれる花束は綺麗でゴージャスな印象を与えますが、もしも花束が散らばってしまい、拾い残した花びらにエッジが乗ることを考えると、投げ込みは控えた方が良い気もします。無粋な意見かもしれませんが...。

2.ジャッジの笛について

男子FS最終滑走の小塚選手がコールされ、滑走位置についた後、審判から笛が吹かれて注意がされました。別に小塚選手に問題があったわけではなく、コンピューターの調整でお待ち下さいとのアナスンスがありました。調整後、4番ジャッジの方が周囲に頭を下げていたので、その方のコンピューター端末のトラブルだったようです。

マスターズや、ごく小規模のローカル大会では、ジャッジの得点表示の時にレフェリーが笛を吹いてその合図でジャッジ自ら点数表示をすることはありますが、全日本のような大きな大会でも、審判(レフェリーは藤森美恵子氏がしていましたが、誰が笛を吹いたのかは未確認です)が笛を持っているのを初めて知りました。

(ここまで打ち込んで、お腹が空いたので地下のバー&レストランに行きました。夜中だったので、アルコールも頼まないといけないかなと思い、-仕方なくーカンパリソーダをパスタと一緒に飲みました。それで、前後不覚になり、朝まで寝てしまいました。)

3.ジュニア勢の台頭について

おはようございます。

男子では、FS最終グループに町田選手と村上選手が入りましたし、第3グループにも、羽生選手と中村選手が食い込んでいます。村上選手は転倒から起き上がったらまたつまづいて転んだりして、4回の転倒がありましたが、それでも頑張りを見せていました。他の3選手もそれぞれに持ち味を出しましたし、町田選手と羽生選手の、全日本ジュニアからのリターンマッチは、興味深かったです。かなり年下のライバルの存在は、町田選手にも良い刺激になるし、シニアに上がっても続いてほしいです。

町田選手、とても力強い「白鳥の湖」でした。元のバレエは、ストーリーによっては、ロットバルトとの戦いという試練に打ち勝って王への道を歩み始めるジークフリート王子の物語という解釈も可能です。この場合は、ファンム・ファタール(宿命の女)としてのオデットの色合いが薄まりますが、私はハッピーエンドの方が好きです。ちなみに、中野選手の言うハッピーエンドのジゼルも、解釈は可能だと思いますが、それは後日エントリーにします。

町田選手も、羽生選手(彼をロットバルトになぞらえるのは申し訳ないですが)としのぎを削ることで、大きく羽ばたいてほしいです。

女子も、それぞれに持ち味を存分に出していると思います。中村愛音選手の点数が伸びませんでしたが、大舞台で大きなミスなく演じきれたのはきっと自信になると思います。今日のフリーも全力を出し切ってほしいです。村上佳菜子選手は、神演技に近いと思います。やはり、緊張と萎縮の両方を滑りや雰囲気から感じましたが、ジャンプはきちんと跳んでくれました。鈴木真梨選手も持ち味を存分に発揮し、鬼の棲家とも言える、全日本女子第3グループに食い込みました。ジュニアの選手達には、ここでの経験を次につなぎ、是非、シニアに向けての登竜門にしてほしいです。

4.全日本常連組の頑張り

何より先に記したいのは、宮本亜由美選手がトリプルループを降りたことです。2005年から幾つかの大会で彼女の演技を見ていますが、6分間練習の多くをこのジャンプに割いているにもかかわらず、本番で降りたところを見た事がなかったです。でも、昨日のSPではしっかり降りました。大学4年生なので、節目になる全日本だと思います。本当に良かった、と感じました。「おめでとうございます」は、FSが終わってからになるかもしれません。

4位に入った武田選手も、フリップ、ルッツの3回転が降りれないという課題はありますが、見事な演技でした。持ち前のダンサブルな感覚を生かしたプログラムだったかな?と思います。私が会場入りした時に、ロビーでアップをしていました。表情がかなり固かったので心配だったのですが、緊張の克服の方法を身につけているのかもしれません。

関西学院大学の淀選手は、小柄ながらもパワーを内に秘めた演技だったと思います。衣装が少し飾りの多いものだった気がしましたが、存在感を示していると思います。望月選手も質の高い演技を見せてくれました。スパイラルはいつも通りフリーレッグを高く上げていましたが、ノーマルポジションで後ろに上げた足が中心軸からズレて無理に上げていたように感じました。でも、温かみのある、ホっとする演技だった気がします。

国内大会を観ていると、テレビではあまり知られないけれども活躍している選手達の存在に気づきます。このような、お姉さん、お兄さん達の背中を追いながら、多くの子供達は育っていき、その中から第二の浅田真央、安藤美姫、高橋大輔、織田信成達が生まれてくるとだと思います。私が知っている真央選手は、既にクラブの最年長者でしたが、村上佳菜子選手は、真央選手や安藤選手達とキャーキャー楽しみながら練習していました。そして、村上選手の後を追って、ノービスの選手達が活躍しています。

このようなつながりを保つためにも、世界選手権代表だけでなく、全日本で地位を保っている選手達の活躍は、なくてはならないものだと思います。

5.シングル以外の競技について

昨日は男女のシングルの他に、ペア競技を観ました。高橋・トラン組の演技は初めて観たのですが、想像以上に高いレベルだったと思います。アクロバティックな技術を誇るというものではありませんが、基本的な技を誠実にこなしているという感じで、見ていてとても気持ち良かったです。二回目のスロージャンプ(踏み切りはループだと思います)が着氷でバランスを崩して残念でしたが、どんどん世界への経験を積んでほしいと思いました。

アイスダンスやシンクロも複数の参加になりつつありますし、私もシングル以外の競技にも関心を持っていきたいと思います。

6.場内の選手について

フロアで、何人かの選手達を見かけました。ジュニアの子達は二人三脚のように肩を組みながらロビーを走っていて、やはり、地方大会のような雰囲気でした。選手席も今回はひとつのブロックに集中しておらず、私達一般客の中に分散していたようです。

選手ではないのですが、記者席も3階席にあり、「こんな遠くからで記事が書けるのかな?」と少し気になりました。プロの方々なので大丈夫なのでしょうが...。

さて、そろそろ出ます。今日は当日券狙いです。もし、とれなければ、急いで帰宅してテレビ観戦です。

2008年12月26日 (金)

全日本ジュニア(男子)の感想('08年12月25日木 BSフジ)

「感想」と言っても、録画をすっかり忘れていて、あわてて帰宅したのが20時少し前。

急いでテレビをつけたら、堀之内  雄基選手の演技だった。「やった、まだ男子。女子に間に合った!」と思ったら、最後まで男子だった...  _| ̄|○。

男子の演技が興味ないというわけではありません。

自分でも滑るので、やはり男子の方が参考になります。でも、「野郎を見ても、あまり、面白くない...」というのは、中年のスケベ心とかそういうのではなく、本能で感じてしまうのです。正直...。じゃぁ、アメフトでもチアばかり見ているのか?と言われると、No! としか言えませんが、男女双方のカテゴリーがある競技では、やはり女子に思いいれが傾くのは、私としては正直な気持ちです。あれ?でも、サッカーは男子の方が好きだなぁ...。

フィギュアでも、ランビエールは文句なく格好良いと思いますし、ダンスでもたいていは男性選手の動きに注目します。「ベルピンは別嬪だなぁ...」とつまらないシャレを脳内に描きながら観ることもありますが...。ただ、シングル競技は、やはり女子が好きです。なんでだろう?

でも、日本の男子シングルも第三の波が押し寄せてきつつあります。

第一の波が、佐野さんや松村さんの時代(国内リンク全盛で、日本選手が世界でも活躍)

第二の波が、本田さんと高橋選手の時代(海外修行で力をつけた)

第三の波が、今のジュニア世代のトップ(基礎技術の飛躍的向上が演技に反映)

自分の勝手な分類と定義なので、異論・反論はあるかもしれません。特に、第二の波については...。でも、シニアとジュニアとの質的な違いは、1990年代に将棋で言われた「チャイルドブランド」と呼ばれた世代(いわゆる羽生善治名人の世代)とそれまでの世代との差に近いものがあると思います。

奇しくも、日本フィギュア男子のチャイルドブランド(と言い切ってしまいます)の旗手も、羽生(こちらは、はにゅう、と読むそうです)選手ですが、他選手達との演技の違いが際立っていました。

何より、ランディングがとても美しいです。ジャンプ後にきれいにチェックがとれるのは、意識の違いもありますが、何よりジャンプ技術の差が大きいのではないでしょうか?安定して着氷できるから、ピンときれいに腕を伸ばせると思います。失敗ジャンプでもきちんとチェックをとるのは、先生の指導なのかもしれませんが...。踏み切って、空中できちんと軸をとって高速に回転する、この基本的なことを高いレベルでやっている選手だと感じました。スピンも軸がとれており、回ること以前に難しいポジションでもちゃんとバランスがとれることに驚きを感じます。特にキャノンボール!沢山の回数をまわって失速しても安定を保っているのはすごいです。スローでの確認をしていないのですが、フリーレッグは同側の腕も巻き込んでポジションをとっているように見えました。

3Aに苦労しているようですし、高難度ジャンプの習得は大人の体ができるまで(男性の成長期は高校卒業くらいまで続く)は、難しいのかもしれません。その後の筋トレでも遅くはない気がしますが...。むしろ、高難度のジャンプよりも、立つ(立ち姿はダンスの基本です)、滑る、跳ぶ、回るという基本的な動作が高いレベルでできているのが、凄いと感じました。これは、村上大介選手にも感じたのですが、新しい世代の特徴になるかもしれません。村上選手は、放送では高橋選手とダイスケつながりで比較されていましたが、村上選手の方が捻りの動きでグイグイとステップを進めていく感じで、高橋選手とはちょっと違ったタイプじゃないかなと、私は思いました(確信はないですが...)。

FSでは思うような結果が出なかった、町田 樹選手や佐々木 彰生選手については、まだわからないです。よくコメントを下さる、さっちゃんママさんが応援されている選手なので、町田選手には注目しております。SPは素晴らしい出来だったと聞いています。ただ、私は昨日のFSしか観ていないので、「ちょっと優勝を意識したかな?」という印象を抱きました。

最近のノービスの子供達を見ていても思いますが、基本的なトレーニングをしっかりしており、その上で技術習得も頑張る。なので、演技に無理や破綻を生じにくい選手が育ちつつあるのではないでしょうか?高橋選手だって、2005年の頃はかなり苦しんだ時期がありましたが、そういう時期を経験せずに世界のトップへ羽ばたく、ちょうど真央選手のようなタイプが、男子にも現れるかもしれません。

不調だなんだと言っても、シニアデビューから全ての大会で表彰台に乗っている真央選手は、やっぱり凄いと思います。そういう意味でも、新世代の男子選手も面白いのかもしれません。

クリスマスの朝

昨日、12月25日の画像だが、朝練の前に撮ってみた。

Cimg0595

もう少し時間がたつと、写真の窓から朝日が一杯に差込み、リンクが黄金色になる。とてもきれいな風景だ。でも、その頃は練習中なので、カメラはちょっと...。思い出に残るものを映像にするのは、なかなか難しい。

2008年12月24日 (水)

クリスマスに寄せて

いつもコメントを下さるyuujiさんのブログでは、「クリスマス中止のお知らせ」に便乗した私なので、”メリー・クリスマス!”などと自分から言うのは、ちょっと憚るのだが...。

それでも、一応、ミッション系(笑)の学校に居たこともあるので、この時期には思い出に浸ることもある...(苦笑い)。20数年前、「さやかに星はきらめき」を一緒に歌った彼女ときちんとゴールまで行っていたら...もう少し穏やかな人生を歩んでいただろうか...とか。 「覆水盆に帰らず」、別れた男女は元の鞘に戻らず、という真理を身にしみる季節でもある。

今では、ネギを振り回す少女が歌う、”今年もサンタは冬休み~”をしげしげと見る大人になってしまった。でも、初音ミクは、すごいアーキテクチャーだと思う。私もやってみたい。知人に、それこそ某楽器メーカーのエンジニアがいるので、授業料を払えば教えてくれるかもしれない。

20数年前に歌った、「さやかに星はきらめき」だが、英語の題は”Oh Holy Night”である。この言葉が歌い出しの歌詞になっている。なので、「おお聖夜」という邦題で呼ばれることもある。アドルフ・アダンが19世紀中ごろに作曲した讃美歌(と言って良いと思う)だが、日本はもとより、世界中で愛され、様々な歌手が大事にしている歌でもある。

YouTubeで検索してみると、セリーヌ・ディオンやケルティック・ウーマン、キャリー・アンダーウッド(この人のアメリカ国家斉唱は堂々としている。NFLだけでなく、MLBのワールドシリーズでも大役を務めている)、ジェシカ・シンプソン、クリスティーヌ・アギレラ、更に調べてみると、ホイットニー・ヒューストンやドナ・サマーの名前も出てくる。

”DIVA”という表現をどこまで使用していいのかわからないが、およそ有名な女性ヴォーカリストなら、馴染みとなっているスタンダードな一曲なのかもしれない。

その中でも、”アイスステージ”の限られたフレームではもったいないほど素晴らしい動画がYouTubeにあった。もっとも、埋め込み不可となっているので、希望してもブログには持ってこれないが...。ぜひ、

oh holy night mariah carey

で検索して下さい。ほのかに灯るロウソクと聖歌隊に囲まれ、両手を合わせる会衆の前で歌うマライアは、21世紀(クレジットは2000年だが....)のマリアと呼びたくなるくらい、素晴らしい。

もし興味があったら、歌詞のサイトも同じ検索でヒットすると思います(リンクはこちら)。

私自身は、教会にも通っていないし、信じているのはスケートの神様だけだ。でも、この季節に、このような温かい歌が150年も愛され、歌い継がれていることは、神様に感謝したい気持ちになる。作曲者のアドルフ・アダンは、知っている方々も多いと思うが、”ジゼル”の作曲者でもある。本当に、美しい曲を私達に遺してくれた。感謝したい。

多くの観衆が息を呑んで注目するなか、生命を振り絞るかのように歌い上げるディーバのように、アダンのジゼルを友加里さんが踊り続けてくれたらと願っている。

頑張って下さい。

もう、24日になったので、ルカ福音書の2章14節の言葉を...。

Gloria in excelsis deo.

 Et in terra pax hominibus bonae voluntatis.

 (天には栄光が神に

  地には平和が心にかなう者たちにありますように)

      クリスマス、おめでとうございます。

2008年12月23日 (火)

テリー伊藤の転倒

既に報道されているとおり、テレビでお馴染みのテリー伊藤氏が、赤坂のリンクで生番組放送後に氷上で転倒したそうだ。腰を強打して、第1腰椎の椎体骨骨折をしたとのこと。

サンケイスポーツからの記事が詳しい(リンクはこちら)。

この記事で気になるのは、次の記述。

腰椎は脊椎の下にある腰の部分。大きくて強靱だが、その骨が折れるとは、よほどの転び方だったのか…。テリーはヘルメットをかぶり、ひじ、ひざ、臀部にサポーターを着用していたが、TBSは「安全管理を一層徹底し、番組制作にあたりたい」とコメントした。

てっきり、お尻にパットをしていなかったので、衝撃をモロに受けて圧迫骨折のような感じになったのかと思ったのだが、臀部にもサポーターをしていたという。余程ひどく転んでしまったのだろうか?この記事にも書いてあるが、テリー氏(現在58歳)は、高校時代はアイスホッケー部だったとのこと。スケートが全くの初心者ではないようだ。

なので、結構スピードを出しての転倒だったのかと想像する(実際には違うかもしれないが)。

このような怪我は、私達大人初心者でもあり得る。私も、特にバックスケーティングの時に、踵側のブレードが氷にひっかかって吹っ飛ぶように転倒した経験がある。慣れてスピードを出すようになると、氷は別の面を見せることがあるのだ。何事もそうだが、恐怖心が抜けてきた時期が、本当は怖い。

あと、安全のためにパットを装着するのは、フィギュアの子供達もやっていることだが、付けすぎると、動きが制約されることがあるのではないだろうか? ”?”にしたのは、私はパットを着用したことがないからだ。転倒で右肘を怪我することはよくあるので、ここだけは着ける方が良いかもと考えてはいるが、まだしていない。膝や腰は、可動域を妨げることはないだろうか?

滑りにまだ慣れておらず、転んだ時に受身をとれないようなら、やはりパッドは必要だろう。でも、ある程度慣れてきたら、パッドが必ずしも自分の体を守ってくれるか?ということを考えるうえでも、テリー氏の怪我を私達も教訓にした方が良いと思う。

私自身は、頸の怪我もあるので、頭部は打たないようにと医師から言われている。でも、ヘルメットは着用しない。ヘルメットを着けてフィギュアをするくらいなら、もっと安全な趣味に変わった方が良いだろう。ヘルメットをしない代わりに、腹筋と背筋の筋トレは大切にしている。今までも、かなりきわどい転び方をしたことがあるが、反動で後頭部を打たなかったのは、「何がなんでも頭だけは守る」という意識で、頭部を振られないように下腹に力を入れたからだと思う。

尻餅をつくように転倒した時、直接打つのは腰だが、その反動が怖い。自分では体を前屈させて頭を打たないように気をつけていても、弓なりになった体が降られて、足よりも重い頭の方が下に来てしまうのだ。それで、勢いがついて後頭部をぶってしまう。腰→背中(上半身)→後頭部の順番に氷にぶってしまう感じだ。実際、そういう転び方は何回か目撃したことがある。だから、転んで危ない!と思ったら、歯を食いしばるくらいに腹筋に力を入れて反動を殺し、同時にシットアップ(腹筋運動)をするつもりで頭を持ち上げないと氷が襲ってくる。私自身も、ヒヤっとしたことは何度かあった。

転ぶにしても、なるべく横向き(だから右肘を打ってしまうのだが)とか、スライディングをするように勢いを殺して転ぶのが良いと思う。そのためには、やはり腹筋や背筋をきちんと鍛え、バランスを崩しても、多少は持ちこたえて良い態勢で転べるだけのスキルがあると怪我の防止にもなるのではないだろうか?筋トレは、パフォーマンス向上だけでなく、怪我を予防するうえでも大切である。

テリー氏は、転倒後、かなり痛かったのではないかと思う。心から、お見舞いを申し上げたい。滑った時に、どんな靴を履いていたかを知りたかったのだが、その情報は得られなかった。尻餅をつくというと、フィギュア用よりもホッケー用の方が可能性は高いと思う。フィギュアは踵までしっかりあるので、ゆっくり滑る分には後ろには倒れにくい。むしろ、トゥピックが氷にひっかかって前のめりに転ぶのが多いと思う。でも、先にも記したが、一般の滑走者の方々を見ると、立った姿勢でバランスを崩し、持ちこたえられなくて尻餅をつく人は、やはり見かける。フィギュア靴でもあるような気がする。

もしも、バランスを崩して転びそうになったら、なるべく膝を曲げて、重心を低くすると良いと思う。膝を曲げるのは、スケーティングの基本である。むしろ、膝を伸ばして直立に近い姿勢だと、重心の位置が不安定になって転びやすいと思う。あとは、無理に持ちこたえようとせず、重心を低くしながら足の方から崩れるように氷につくと安全ではないだろうか?

ただ、転ぶ時に、反射的に手(利き手の場合が多いと思う)を突くのは危ない。手に衝撃と体の重みがモロにかかって、手首や腕の先の骨を骨折することもある。普段の生活でも、転倒の際に手をついて高齢者が腕を骨折するケースは多い。なので、私は瞬間的には手を突くが、なるべく衝撃を流すような感じで腕を滑らせ、結果的には肘から先の腕全体で氷に付くような感じにしている。これだと、どうしても肘を痛めやすいのだが...手首を骨折するよりかはマシかと思っている。とにかく、転び方も上手になりたい。

一番怖いのは、足払いを食わされたような転び方だ。だから、無理に頑張らずに自分から転んでいくこともある。実際、ジャンプの時もそうだが、「これは降りれない」という態勢か、「頑張ればバランスが保てる」という態勢かの、み極めが大事だと思うこともある。降りれないと思ったら、無理せずに転んでしまう。そこで無理したら、ひどい転倒になるかもしれないので。瞬間の勝負だが、案外そういう見極めの良し悪しが、怪我に強いか怪我をしやすいかの違いになるのかもしれない。

ところで、テリー氏の回復状況についても、続報が出ていた。もう、番組復帰を果たしたそうだ(リンクはこちら)。さすが、聖路加国際病院と思った。

2008年12月21日 (日)

出来る限りで

今日は、なんとかリンクへ行き、1時間滑った。

「体調が良くない」と何回か書いたが、11月の末に脱力感を覚えてから、十分に回復していない。四肢に力が入らず、すごく疲れやすいのだ。普段の生活はできるし、短時間なら滑ることもできる。でも、調子は今までの5割程度という感じだ。

軽いオーバートレーニングの症状だと思っていたが、他にも原因が思い当たる。医師からは、頚椎のヘルニアを指摘されており、その症状(後頸部の鈍痛やめまい)は出ている。それでも、痺れや生活に支障をきたすような脱力はないので、筋トレを十分にやって頚椎の位置の保持を心がけるしかないとも言われている。あとは、ストレスだろう。仕事で難しい事情をかかえ、かなり消耗していた。

今日は、やはり頸の痛みがとれず、鎮痛剤と休養をとり、15時過ぎにリンクに入った。この時間だと、先生にレッスンをお願いすることはできない。なので、事情をお話し、今後のレッスンについて先生と方針を立てた。とにかく、無理はしないことと、細く・長く続けていくことを了解していただいた。ありがとうございます。

その話の中で、「ブログやってますよね...」と先生から切り出された。

え~!!

と心の中というよりも、表にも出てしまった。

たぶん、マスターズつながりで、同じリンクで練習している先輩はこのブログを知っているだろうと予想していた。なので、いつかは先生にも伝わるとは思っていた。でも、先生から切り出されるとは.....非常に焦った。

別に怒られたわけではなく、先輩も心配して下さっていたという話だった。ありがとうございます。すみません。

先生には、恥ずかしいので見ないで下さい...でも、見ても構いませんとお伝えした(どっちじゃ!?)。リアルとネットは、どうしても食い違いが出るので、やはり先生との関係は、実際のレッスンを通してが良いと思う。ネットでも、それほど変なことを書いているとは思わないが、やはり、恥ずかしいので...。

でも、ブログのことがバレたおかげで、なんとなく吹っ切れた気がする。

大須で滑っていた時には、リアルとブログとの折り合いをどうつけて良いのかがわからず、非常に悩んだ。「もう、駄目かもしれない」と何度も感じたし、実際、ブログ炎上を機に閉じてしまった。今は、そういう意味では、まだまだ頑張れると思う。

ただ、スピンを長時間練習すると体調を崩すのは、やはりあると思う。頸に負担がかかりすぎるのだ。なので、出来ることをできる限りで頑張ることが大事だと思う。それでも、力を失った状態なので、いつまで頑張れるかはわからない。なるべく、長くとは思っているが、だんだんと技術が衰えていく可能性も感じている。ある意味、老化現象とも言えるが...。

なので、積極的に映像には残しておこうと思う。ブログの検索ワードを見ると、モホークやバッククロス、あるいはチョクトゥ(!!)の映像を探している人が多いのに気づく。スリーターンの方法を求めている人達もいらっしゃるようだ。私のところでも、何度か自分なりのコツや練習方法を記してきた。でも、いかんせん、理屈と長文が特徴の内容になり、非常にわかり辛いのは自分でも感じる。ある方からは、読むのに2週間、理解するのにも2週間はかかるので、一ヶ月に一度更新するのが適当なブログ、と言われたし...。

やはり、視覚的な情報に勝るものはないだろう。なので、少しずつ、自分(すみません、どうしようもない手本で)の映像が役に立つのなら...と考えている。そりゃ、鈴木明子選手とか、中野友加里選手とかがお手本なら、沢山の方々に喜ばれるとは思いますが...一体、どうやってお願いすれば良いのか...大体、選手の方々にお願いしてOKがいただけるか...? いっそのこと、フィギュア向けのCDだけでなく、レッスン用のDVDもどこかから出してくれれば良いのだが...。山田先生のレッスン本(DVD付)は、素晴らしいと思うし、それも、このブログで少しずつ紹介していくと思います。

とにかく、いずれは失ってしまうものだと思うので、今のうちに残しておきたいのだ。今でも、大した技術はないが...それでも、40近くから滑り始めた者でも、この程度は上達するというしるしは、同じ世代の方々に参考にしていただけるかもしれない。

P.S.

日曜日は、レッスンから帰って「篤姫」を両親と見るのが楽しみだった。

こんなに、一生懸命みた大河ドラマはなかった。

最終回、天璋院の死後、飼っていた鳥を籠から放すのが、唐橋(高橋由美子)だったのに気づき、演出の細やかさに息を飲んだ。高橋由美子のインタビュー(ここ)を読むと、天璋院の最期を看取るのが唐橋ということになっていたらしい。その看取りを、天璋院の遺体の足元で、大事にしていたものを天へと放すという行為で表現したのだろう。

天璋院が大奥を去るのを、深々と礼をして一人見送った滝山の姿と対になる、大奥女中の在り様だったと感じる。

2008年12月20日 (土)

疲れた時のために~

”アイスステージ”では、今まで投稿サイトの動画の埋め込みはしておりませんでした。例外として、私もキャンペーンに参加していたATC-2Kという小型ビデオカメラで、自分が撮影した動画はあります。今後も、このブログに載せるつもりで自分が撮ったものについては、積極的に使っていきたいと考えております。でも、他の方が投稿されたものは、観て楽しむことはあっても、果たして自分のブログに載せて良いものか判断がつきかねますので、慎重に考えていきたいと思います。

ただ、今は、必要性を感じますので、二つの動画をYouTubeから紹介します。

できましたら、このエントリーだけは大目に見てほしいのですが、良くないことだと判断した方がいらっしゃいましたら、お伝え下さい。私としては、許容の範囲内だと判断しておりますが、違う判断の方のご意見に従う気持ちもあります。

気持ちに疲れを感じた時、元気をもらいに、私が訪れる場所です。

1.世界最強の国技 SUMOU

    中学生の甥に教えてもらいました。職人さんの手によってテロップには色々なバージョンがあるようですが、私はこの「赤色テロップ」が好きです。

  最初の方で、おそらく崩落するWTCの写真を元にしていると思われる部分があるのと、暗黒面の脅威で終わって救いがないのに抵抗を感じます。でも、それらを割り引いても、このMAD動画からは元気をもらっています。好き嫌いはあると思いますが、こういう荒唐無稽なものを描き出すアイディアと、熱意と技術はすごいものがあると思います。

 BGMは、PRIDEという題名で、総合格闘技の”PRIDE”のテーマ曲です。この曲から、すごく元気をもらっています。今でも、”forza”というオムニバスアルバムで、アマゾンのマーケットプレイスから入手できます。新品を扱っている業者もあるようです。このアルバムは、スポーツ番組などでよく使われる曲が沢山入っていて、お買い得感の高い一枚だと思います。ジョーン・ウィリアムスのロス五輪のオリンピックファンファーレを久方ぶりに聴きました。

2.歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」間奏曲 (マスカーニ作曲)

  1.の動画とはうってかわり、本当に美しい曲です。

  オペラは悲劇のストーリーと聞いておりますが、この曲を聴くたびに、当たり前の、穏やかな日々がいかに大切で、愛しいものかを、つくづく感じさせられます。

テレビ番組の報道は、ドキュメンタリーを参考にしたらどうか?

「ネットの声は神の声」は、私の、座右の銘に近いものがある。

理不尽に近い扱いを受けた経験もあるし、福田赳夫氏の「天の声にも、変な声もある」という印象の意見も散見する。でも、確信に近いのは、もはや「便所の落書き」ではないということだ。

上記のフレーズは、このサイトによると西和彦氏が最初に言ったとのことである。初期の2ちゃんねるが、あまりに生生しくてパソコン通信世代にはついていけなかった気持ちの代弁としての表現のようだ。でも、2ちゃんねるもスタートして10年が経とうとしているし、インターネットの世界では、WEBサイトや掲示板の他にも、ブログやSNS、あるいはTwitter(私は利用したことがないのだが)など、様々なコミュニケーションツールが開発されてきた。メーリングリストもSNSに近い機能と使い勝手を持つようになったと感じている。そして、これらに参加するユーザーのスキルの向上は看過できないのではないだろうか?

それを一番強く感じたのは、今年の毎日デイリーニューズWaiWai問題への、ネットの反応であった。それまでも、ネット投票でユーザーが組織的な動きをすることはあったが、匿名のネットユーザー達が報道機関をあわてさせた、この問題の流れには驚きを覚えた。

それと似たインパクトを感じたのが、昨日の下のニュースである。

浅田真央とキム・ヨナの比較報道に誤り、「とくダネ!」が謝罪。

http://narinari.com/Nd/20081210772.html

ニュースの対象である番組を私は見ていないのだが、幾つかのブログで憤慨のコメントは読ませていただいた。その中には、番組スポンサーがCMで浅田真央選手を起用していることに狙いをつけ、そのスポンサーに質問FAXを送るといった方策を記すコメントもあった。ネットユーザーが実際にはどのように行動したのかはわからないし、それらの行動がどのくらいの影響を与えたのかもわからない。

ただ、「テレビや新聞で報道されているから真実」と考える人は、昔よりも少なくなっているのは確かではないだろうか?むしろ、個々人が持っている知識や意見、感情を報道機関にぶつけ、報道を動かすこともある時代に突入したと感じている。「こともある」を太字にしたのは、報道の全てがネットからの声で右往左往する時代には、なってほしくないからである。やはり、報道はプロフェッショナルの仕事であってほしい。匿名の個々人の知見や感情が報道を動かすことが頻発するようであれば、デマゴーク(煽動者)がはびこる素地をつくるかもしれない。

それでも、報道に携わる方々は、ネットの声を「神の声」として聴いてほしいとも願っている。「神の声」は、実態のない意見である。多くの個々人のつぶやきから形成されているかもしれないが、余程のことがなければ組織としてまとまらないであろう。むしろ、ネットのつぶやきの流れをつかみ、「声」として預言(予言ではない)を見つけていくのは、報道関係者の能動的な務めであってほしい。そうすれば、”こういうところに気をつけないと叩かれるかもしれない”とか、”ネットユーザーはここのところの拘りを大切にしているようだ”と、従来はなかった感覚を磨けるかもしれない。

この感覚を大切にするならば、真央選手とヨナ選手との違いを「表現力の差」などといったあいまいな見解で片付けて、人々は納得してくれるか?といったことも考えるようになるのではないだろうか?

最近、つくづく思うのだが、テレビでの報道は大変である。朝の情報番組を報道のくくりに入れて良いのかも迷うが、ニュースとその解説を行っているのなら、やはり「報道」なのだろう。何が大変かというと、報道の受け手が視聴者だけとは限らなくなってきたからである。動画投稿サイトによる大きな変革だと思うが、番組に何かひっかかりがあると、それを実際にリアルタイムで視聴した人だけでなく、ネットを通じて何日にもわたって多くの人たちの耳目に触れるようになってしまう。なので、様々な経験や知識を持っている、数多くの人たちに番組が吟味、批判され、それを契機にネットがうねりを生む時代になってしまったと思う。朝の情報番組と言えども、掃除機片手にテレビをBGM代わりにしている視聴者だけを想定すれば良いというものではないのだろう。そこでフィギュアの報道をすれば、選手の演技構成やノーミスでの基礎点を既に知っている、あるいはどこのサイトに行けば確認できるかがわかっているファンからのチェックがあることも、了解しておいた方が良いのかもしれない。

とにかく、従来想定されている視聴者層よりも、はるかに多く、深い人達からも吟味されるというのは、大変なことではないだろうか?だからこそ、ネットのつぶやきを「神の声」として、能動的に聴き分ける努力をした方が、うまくいくと考えるのだ。「そのようなことは、もう当たり前じゃないか?」との声も聞かれそうだが...。

難しいのは、”専門家”として招かれる解説者が、こういうネットの声にどこまで敏感かということだろう。今回は、恩田美栄氏が番組解説を担当したそうだ。彼女がどのくらいネットに精通しているかはよく知らないが、2ちゃんねるに書き込みをする姿は、およそ想像できない。今回の謝罪の原因に、恩田氏がどのくらい関わっているかもわからないのだが、一般論として、専門的な解説を担当する者が多くの人達のニーズに鈍感だとしたら、報道に不満や反発が生まれるのは当然ではないか。専門家だから解説を任されるのだろうが、その解説が人々の”知りたいツボ”にはまっているのか? これが問題になる。

たとえ事実誤認がなかったとしても、真央選手とキム選手とのノーミス対決の比較を、朝の情報番組でやって喜ばれるのだろうか? GPFでは、SPとFSで二人ともミスが出た。ノーミスでの基礎点がどうだったかよりも、ミスの傷が小さかった真央選手に、勝利が傾いた(勝利の決定的な要因であったかはわからない)と私は考えている。なので、私的には、ノーミスならどうか?よりも、「果たして、キム・ヨナはノーミスで浅田真央と同じリンクで演技できるのか?」の方が興味を感じる。「なぜ、ヨナは真央との対決でミスを繰り返すのか?」なら、更に面白いと思う。

(たぶん、真央はヨナの演技をそれほど意識していないが、ヨナは真央の演技に影響を受けてしまうという違いだと思うが...)

予定されている演技構成での基礎点といったデータの比較よりも、事実を踏まえながら一定の視点から対象を語るドキュメンタリーの方が、”知りたいツボ”にはまりやすいのではないだろうか。

例えば、2007年9月の中部選手権で、鈴木明子選手は2位の浅田舞選手に50点近くの差で優勝を飾った。でも、そのニュースよりも、その後のテレビで放映された、「私からスケートを奪わないで」という明子選手の声の方が、多くの人々の心に響いたと思う。

そう考えると、安藤選手の4回転挑戦が、それほど大きく報道されなかった理由も、私ながらに納得できる。サルコウの踏み切りで空中を4回まわる。確かに、超人的な凄い技である。でも、3回が4回になるという数字だけでは、実はそれほどのインパクトがないのではないだろうか? 私ならば、安藤選手には4回転が可能か否か?よりも、「サルコウというジャンプに安藤選手はどんな思いを持っているのか?」 「なぜ、トゥループではなくサルコウで4回転を目指すのか?」 「世界初の女性4回転ジャンパーという存在に、重みや痛みは感じていないか?」、そして、「4回転サルコウと出会わなかったら、今の安藤美姫はあると思うか?」といった、安藤美姫選手、本人の想いを知りたい。

人が演技し、人が繰り出す技である。だからフィギュアスケートは美しいのだ。

技の名前や認定いかんでなく、演技する人にこそ、本当の価値があると私は感じる。

4回転サルコウそのものには、”前半なら10.3点”の価値しかないと思う。もし、それ以上の価値があるというのなら、それについて、安藤選手、本人に語ってほしい。ニュースの内容が「4回転成功」だけでは、寂しくないだろうか?(同じことは、ひとつのプログラムで2回の3A成功という真央選手の報道にも言える。その事実よりも大切なこと、タラソワとの絆と、”アクセルを練習したいです”という真央選手の言葉を、私は記憶に留めたい)。人々は、4回転が成功するかどうかよりも、なぜ、安藤選手は4回転サルコウに懸けているのか?その理由を知りたいのではないだろうか?

「報道とドキュメンタリーは違う」というのは、NHKのドキュメンタリーの特番での、森達也氏の言葉である。でも、テレビの報道は、ドキュメンタリーに近づいた方が良いのかもしれない。

確かに本来は、あった事柄をなるべく速く、正確に、公正に伝えるのが、報道の使命なのだろう。だから今でもニュースは重要なコンテンツである。ところが、ニュース=テレビという図式が崩れた時代になった。ネットでポータルサイトを開けば、どんどん生まれたてのニュースが送り込まれてくる。待ち受け状態の携帯電話でも同じである。テレビの報道番組でなくても、ニュースが入ってくる時代なのだ。もちろん、一日の出来事を振り返るという意味では、テレビでの定時のニュース番組は今でも大切にされていると思う。でも、それ以外の報道番組では、速報性でネット配信に遅れをとるとしたら、何で挽回すれば良いのだろうか?  結局は、当事者、あるいは取材に携わった者に語ってもらうのが、一番、”知りたいツボ”にはまるのではないだろうか。それは、フィギュアの中継では、演技だけでなく演技後のキス&クライの表情や、バックステージでのインタビューも欠かせないのと通じると思う。もちろん、アナウンサーや解説者も大切だが、演技後に選手達が何を感じ、どう思っているのか、それはやっぱり聞きたい。

安藤選手の4回転への想いで、もしも私が拘るとしたら、彼女の、「4回転やって良かった~」というトリノの演技後の一言である。私自身は、トリノオリンピックで4回転ジャンプに挑戦することには良い印象を抱いていなかった。でも、それは私の思いであり、事実は違った。彼女は、「良かった~」とトリノで言ったのだ。この言葉のアンサーを、できたら次のオリンピックの演技後に聞きたい。あの一言があるから、今も4回転の安藤美姫は生きているのかもしれない。だから、あの一言が今、安藤選手の心の中でどう生きているのか、そのドキュメンタリーは、「4回転に成功しました」というニュースよりも、私には大切な情報になると思う。

森氏の言うとおり、報道とドキュメンタリーは、本質的に違うのかもしれない。でも、即時性でネットに遅れをとっているテレビの報道番組は、ドキュメンタリーの手法を取り入れた方が、多くの人々の支持を得られると、私は考えるのだ。できたら、安藤選手にとっての4回転サルコウとは何なのか? ドキュメントしてほしい、いつか...。

2008年12月19日 (金)

先生~...

看護教員として、実習生に届く言葉を、ひとつだけ知っている。

「担当する患者さんに、こんな風に関わりたいけど、自信がない。」あるいは、「関わってみたけど良い反応が返ってこなかった。」、「駄目かもしれない...」と学生が言った時に...。

そんな時、教員としてはまず、学生がどんな具合に関わり、そしてどんな風に感じたのかは、聴かねばならない。そして、カンファレンスの場なら、「みんなはどう思う?」と他の学生達の意見を促す。もっとも、今どきの学生達はしっかりしているので、教員から促されなくても意見を出し始めるし、あいまいだと思うところを尋ねてくれる。なので、とても助かる。ただ、たいていタメ口で、学生同士の普段通りの呼び名を使いはじめるので、カンファレンスの雰囲気は吹っ飛んでしまうが...。でも、悩んでいる学生も、気軽に自分の思いを重ねて話せるようになってきて、だんだんと議論が深まっていくようだ。

その場では、教員も加わるが、ある程度話合いをして結論が見えたら、私がとっておきの一言を出す。「だから...安西先生が言ったでしょ...」

え?安西先生って...?? そんな先生学科にいたっけ? という顔を最初はする。

おかまいなしに、私は続ける。本気なのだから。       

知らないの?「あきらめたら、そこで試合終了だよ」って?

学生達は、ああ~、それかぁ! という感じになる。

本気モードで、私は続ける。看護も一緒。ナースが患者さんを諦めたら、そこで終わってしまうでしょ!と。だから、私達は最後まで可能性を信じないと...などなど....。

決してウケ狙いではない。無理に学生に感覚をあわせようとしているのでもない。むしろ、私達が10年以上も前に読んだマンガを、今どきの学生でも知っていることに驚きを覚える。あと数年したら、通じなくなるかもしれない。その時は、その時代に感動したもので伝えれば良いだけだが...。

本気なので、何度でも使う。3週間も経たないうちに、私が「あきらめたら...」と言いはじめると、またそれかぁ...という反応になる。でも、何度でも繰り返す。本当に大切なことだと思うから。安西先生は、偉大だ。少なくとも、私にとっては...。

終わりは、いつかは来る。学生には「諦めるな」と言い続けるが、ゴールは来るのだ。3週間の実習期間が終われば、そこで別れないといけない。臨床で働くようになれば、患者の帰宅、転院、あるいは死亡という結果まで看なければならない。試合終了のホイッスルは、必ず吹かれるのだ。だからこそ、自分から「終了」としない方が良いのではないかと考えている。

私はフィギュアスケートとは、本当に不器用な付き合い方しかできない。ネットと絡み合っているから、なお複雑になっているとも感じる。ネットでのトラブルが、リアルでの在りようにも影響してしまう。仕事とかは、極力影響が出ないようにしているが、ネットでフィギュアを語った同じ身で、氷の上に立つのは、正直しんどいことがある。でも、滑り続けるから意味のある自分というのも、いるのかもしれない。だから、許されるのなら、語りたい。できることなら、感動を記していきたい。

学生の日誌には、よく、「頑張れ!」と書く。徒に叱咤激励しているわけではない。

やはり、本気で、頑張れと言っているのだ。トレーニング中、自分で自分にかけるのと同じ重さで、学生達の記録に記す。「頑張れ!」と。流した汗の分、不器用な言葉を許してほしい。

このブログ、まだ諦めるわけにはいかないと思う。私が目標としているのは、皆さんのカンファレンスルームにしていただくことだ。話題は、あまり当てにしてほしくない。エントリーは、自分が思ったり、感じたり、考えたりすることしか提供できない。多くのフィギュアファンが集まるサイトのように、アップトゥーディトな話題やニュースを頻繁にアップすることは、私にはできない。あるいは、ルールに精通して理路整然と演技の是非を語ることもできない。ましてや、多くの選手達を公正な目で評価して紹介することは期待しないで下さい。

ここで、私が語れることは、いかに自分が不器用で、偏屈で、しつこい性格か、ということしかない。自分について語らなくても、フィギュアについて語ろうとしても、結局は自分が出てきてしまうと思う。だから、私のことを嫌う人は、このブログを無視してほしい。私はこの巣から出ないのだから、バルサンを焚いたりとかは、勘弁してほしい。他のサイトでは、私への文句や悪口を書かれても、ある程度は我慢してきた。でも、私にもトラウマはある。...過去に、同じタイトルのブログを炎上させた時、松明を掲げた人たち一人一人にお詫びの言葉を返答したことがあった。あれは、本当に辛かった。

あるいは、いじめともいうべき、理不尽な目にあったこともある。「お前が悪いのだろう!」と思う人もいるかもしれない。でも、私は思うのだ、人を裁く資格があると自負している人こそ、本来なら裁かれるべき振る舞いをしていることはないだろうか?

だから、このブログのルールを考えている。

絶対に許さないのは、コメントの書き手を揶揄することです。私自身が傷つき続けたので、それだけは、このブログでは認めません。選手を批判しても、演技を批評しても、それは観る方々の自由な気持ちを歓迎したいです。もしも、その書き込みが好ましくないと思われるのなら、それはスルーして下さい。私もそうします。書き手に注文をつけることは、時には皆の益になるかもしれません。その結果、お互いに傷つけあうことになったとしても、誠意をもって謝罪するならば良いのではないでしょうか。でも、その方を意図的に傷つけることは認めません。そのような時には、私は介入します。

マスコミについても、注文や批判は、どんどんして下さい。放送を観て怒れたというのなら、その気持ちを記して下さい。でも、あまりに目を覆いたくなるような誹謗・中傷や、製作者や視聴者を馬鹿にしたような表現は、避けてほしいです。特に、アナウンサーや解説者も一人の人格を持った人間です。マスコミに出るから人格の否定が許されるという理屈は、私は認めません。

人を意図的に傷つけたり、人格を否定することだけは、認めません。そのようなコメントは、申し訳ありません、削除します。

その他は、成り行きで、多くの方々と考えていけたら最高だと思います。基本的には、「ルールがないのが最良」と願っています。

ここまでは、まるで多くの方々が、このブログにコメントを寄せて下さるような書き方になりました。そうなれば嬉しいですが、誰もコメントを寄せて下さらなくても、たぶん凹まないと思います。ずっと、そんな感じで続けていましたので。一番怖いのは、私のことを嫌に思っている方々がからかいに来ることです。あるいは、ネットから排除しに来ることもです。

そういうことがないことを切に祈ってます。

でも、いずれは、立ち行かなくなるかもしれません。駄目になってしまうかもしれません。

その時まで頑張ろうと思います。あきらめたら、そこでおしまいですから。

ネットのことだけではありませんが、体調を崩したりして、ここ1週間以上、体を動かしていません。靴も専用のリュックに入ったまま、車に放置です。体重も、かなり増えたと思います。だから、そろそろ動かねばなりません。このブログのことは、インストラクターの先生には言ってありませんが、どうも、どこからか通じているようです。だから、言います。伝わるかはわかりませんが....。

「先生、フィギュアスケートがしたいです。」

よろしく、お願いします。

2008年12月17日 (水)

少し時間を下さい

自分でも、よくわかりません。こういう時には、ゆっくり考えるのが良いと思います。考えても、仕方なさそうだけど。

少し時間を下さい。

2008年12月14日 (日)

安藤選手の新プログラムの感想

昨日のグランプリファイナルは、浅田真央選手とキム・ヨナ選手の2強対決の様相を示した。残念ながら、中野友加里選手は二人に肉迫することができず、コストナーに表彰台を譲ってしまった。

ジゼルからサンサーンスの交響曲第3番に曲を変えた安藤選手は6位、安藤選手からジゼルを譲られた形になった中野選手も5位と、それぞれに事情を抱えつつも、ジゼル対決の回避という策は、それほど芳しい成果を得ることなく終わってしまった。

安藤選手の演技を観て、私はあまり良い演技ではないと感じた。その理由は、ある程度わかっている。サンサーンスの音楽は、フィギュアでは難しいからだと思う。

特にこの交響曲第3番は、陰と陽の対比のある曲である。今回のプログラムで使われている、第1楽章の前半と第2楽章の前半は、共に陰の部分である。弦楽器の細かいパッセージが裏地のようになり、管や弦楽器が悲しげに主旋律を奏でる。もう少し詳しく言うと、ゆったりとしたピチカートや金管楽器のテンポの進行に、細かくリズムが刻まれ、その上をハーモニーと旋律が乗るという多重構造になっている。

ゆったりとしたテンポなので、各エレメンツの入りは、それほど急ぐ必要はない。これが、安藤選手にとっては大きな課題になるだろう。真央選手のSPもそうだが、ゆったりしたオーケストラの重層的な響きを一人で演技するのは、至難の業なのだ。真央選手は、見事にその課題に答えを出した。ならば、安藤選手は...?

グランプリファイナルの順位結果表(SPFS)を見ると、FSでの安藤・中野両選手のPCSの低さが目を引く。SPでは、上位2選手を除けば、他の4選手同士でPCSにはあまり差はない。ところが、FSでは上位2名以外の中でも、日本人の二人の選手はPCSが低く出ている。特に、TR(要素のつなぎ)とIN(曲の解釈)で差が著しい。中野選手については論を別に譲りたい。このエントリーでは、安藤選手の新しいプログラムについて考えたいのだが、先ほども記した、ゆったりとしたテンポでの多重構造の響きというのが、TRの低さにつながっていると私は考えている。

テンポに乗ってエレメンツを設けるとしたら、ゆっくりペースならばエレメンツに入るタイミングはとりやすい。だからジャンプも跳びやすい。しかし、そこに工夫がなければ、エレメンツに入るまでの時間で、間延びした印象を与えてしまうだろう。今回、安藤選手は、ジャンプの回転不足を除けば、各エレメンツをソツなくこなしていた。大きなミスをせずに演技を終えた実感が、演技後の自らの拍手に現れていたのだろう。しかし、TRは低かった。エレメンツを無難にこなせば評価が高いという時代ではないということだと考える。テンポがゆっくりで間延びしやすく、しかも間延びした隙間から、絶え間なく弦楽器の細かいパッセージが漏れてきて工夫の少なさを咎めてしまう。こういう苦しい状況に、安藤選手はいたのではないだろうか?

もうひとつ、IE(曲の解釈)だが、こちらは壊滅的であった。プログラムが出来上がって時間がたっていないということもあるのだろうが、曲想をとらえていないというよりも、音の強弱やアクセントの所在すら把握していないようだ。たとえば、最初のジャンプ。ここでは4回転サルコウを決めた後も、少しづつ増して行く緊張感に神経を使うべきなのに、ジャンプを降りて安堵したのか、その後のテンションを全く感じなかった。また、3ルッツ+2ループ+2ループの箇所も、クレッシェンドが終わりきる前にジャンプが終了してしまい、その後の緊張の持続ができずにいる。そして、クライマックスのはずのストレートラインでは、入る前の待機の振付時間が長く、曲の尺が上手く合わないための帳尻あわせという印象を抱いた。

全般を通して言えるのは、波が寄せては引いていくのを繰り返しながら、少しずつ潮が満ちていくように、曲想が小さなクレッシェンドを繰り返しながら緊張を高めていくという雰囲気を、安藤選手は表現しきれていないということである。このあたりで、IEが厳しくとられているのではないだろうか?また、ストレートラインは、逆に緊張の峠を越えた後もステップが続くのだが、そのあたりの緩急が考慮されていない。そして、いきなり編集がされて、交響曲の締めくくりの部分に入り、演技も終わってしまう。

これでは、最期に向けて、演技を盛り上げようがないのではないか?

一言でいえば、曲と演技とがバラバラなのだ。ゆっくりのテンポなので、ジャンプは跳びやすいかもしれない。でも、エレメンツが終わるたびに腕をダランと下げているなら、やはり間延びしているとの印象は拭い去れない。せっかく、曲は少しずつ盛り上がっているのに、それを演技者が掴んでいないところに悲しさがある。

ジャンプの回転不足は、なんとかなるかもしれない。でも、到底、世界で戦うための曲ではないと思うのだ。

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