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2008年4月

2008年4月29日 (火)

マスターズに出場します

既に申し込みはしてあったのだが、先日、クラブの先生にマスターズチャレンジカップ出場の許可をいただいた。このところクラブの先生が多忙なために、直接お会いする機会がなかったので、見切り発車で申し込みだけ済ませておいての事後承諾との形であった。もしも、先生が出場に難色を示されるのなら、棄権という形をとるつもりだったので、「体調に気をつけて頑張って下さい」とのお言葉は、本当にありがたい。

プログラムは、2年前にその先生が編集して下さった1分間の曲のものを使わせていただく。その許可も一緒にいただいた。まだ、滑り始めて1年もたたず、初級をとったばかりの頃のプログラムなので、エレメンツの難易度も低く、ごく簡単なプログラムだった。振り付けはアシスタントコーチの先生が担当して下さったが、「こんなに簡単でいいの?」と言われたのが印象に残っている。

それを、2年の間にブラッシュアップし、さして難易度はあがってはいないが、各エレメンツの間のつなぎ方には神経を使うように努力している。例えば、指定されたステップやスケーティングの歩数をきちんと守り、無駄なストロークは入れないとか、なのだが...。

もう少し具体的に記すと。。。

曲はコンチネンタル・タンゴ(1930年代のドイツで製作された映画の主題歌らしい)なのだが、イントロに続いて同じ主題が3回繰り返される。そしてコーダに入って終わりという、ごくシンプルな構成だ。このうち、イントロの終わりごろでスリージャンプが入る。そのランディングから前に踏み出して2回フォアクロスを入れる時に、”タララ”と1回目の主題のアウフタクトが3拍入ってメロディーが始まる。メロディーの部分は...従来はRFOのスリーターン2回だけだったが、先生の了解をいただいてステップ数を増やし、

1.RFI→RFOのチェンジエッジ  2.RFOスリーターン  3.LBOに軸足を替えてのスリーターン 4.時計回りのインモホーククロス 5.RFOに踏み出してのスリーターン

という構成にした。個人レッスン(クラブの先生とは違う先生についています)の先生にもみていただいたが、なんとかプログラムには入れられそうだ。この構成、最初のチェンジエッジやモホークにクロスを入れるなど、多少のアレンジはあるが、基本は豊橋での中野選手が子供達に指導された足替えのダブルスリーである。せっかく覚えたステップなので、プログラムに入れさせていただいた。曲の要請で、アウフタクトでの2回のフォアクロスでトップスピードに入れてステップに入る必要がある。なので、転倒の可能性もあって恐いのだが、なんとか転ばずに演技できたらと願っている。先生方からは、ストレートではなく、大きくカーブを描くようにエッジに乗ることを指導されている。クロスからチェンジエッジが入るので、S字になるのだが、R(回転半径)を狭めると、バランスを崩して失速してしまう。練習では何度も転んでいるが、頑張りたいと思う。会場の東伏見の氷がかなり硬質と聞いているので、ここのステップでエッジをきちんと使えるかが、演技全体の質に関わってくるのではと、心配している。

ジャンプの構成は、現行では、

1.イントロでのスリージャンプ  2.主題の1回目でシングル トゥループ 3. 主題の2回目でスリージャンプ+シングル トゥループ 3.主題の3回目で シングルサルコウ

と4回、3種類のジャンプだけだ。これは、「こんなに簡単でいいの?」と振り付けを担当された先生が言われた時点と変化がない。私の成長がないからと言えばそれまでだが、実際のところは、シングルならばトゥループをアウトモホークからのルッツに、サルコウをフリップに変えることは可能だと思う。ただ、種類よりもジャンプそのものの質を上げることを指導されているので、無理に難しいジャンプを跳ぶよりかは、少しでも確実な踏み切りや安定した回転で演技する方を選びたいと思い、種類の変更は先生と相談しないことにした。

ところが、先週から個人レッスンでサルコウのダブルが入っており、先生としては今回の大会に間に合わせたい気持ちもあるようである...。もちろん、間に合わなかったらシングルで臨むし、私としては、緊張する演技なのであまり冒険はしたくない。シングルのサルコウも踏み切りの修正を指導していただいたので、高さが出てきた半面、ランディングが難しくなっている。でも、「シングルにすると決めるのはすぐにできます」と穏やかに言われる先生の顔を見ると、「頑張ります!」としか選択できない。とにかく、頑張るしかない。

シングルアクセルは現在も練習している。ダブルサルコウの練習のおかげで、踏み切り時にフリーレッグを思いっきり振り出すタイミングはわかってきたが、空中での軸の締め方をまだ掴んでいない。両足着氷なら1回転半で降りれるが、右軸での片脚までいけていないので、やはり回転不足だろう...。転ばないので思い切ってプログラムで挑戦するという気持ちも頭をよぎるが、やはり危ないアクセルよりかは丁寧なスリージャンプの方が自分らしいと思う。アクセルには憧れもあるので、あと2週間努力は続けるが、間に合わない可能性の方が高いと思う。でも、アクセルの練習始めの頃に痛めてしまった股関節が、現在はなんともないのは、良い徴候だろう。

フリップは、一番好きなジャンプなので、できたらプログラムにも入れたい。でも、先に記したとおり、サルコウは外せないし、トゥループとの変更では尺(私の場合、トゥループは4拍、フリップやサルコウは3拍で踏み切っている)が合わない。主題の2回目の前半で、LFOスリーから半回転のホップが入る部分がある。これを1回転にすればフリップになるので、その方向で先生と検討していきたい。

スピンに関して記せば、現在はかなり深刻になっている。元々1分間という短いプログラムであるし、作成段階ではスタンドスピンもできない状態だったので、曲のコーダの部分でスタンドスピンが1度あるだけだ。本来なら、それで問題ないはずなのだが、3月の終わりから事故の影響か、右肩から頸にかけて炎症がひどくなり、一時は首を回すこともできなくなった。かかりつけの整形外科の病院でもう一度レントゲンを撮ってもらったら、頸の関節が歪んでいる(本来ならば前方向へ弓なりになるはずが後ろ方向へ曲がっている)とのことだった。救急外来ではそんな話はなかったのに...。幸い、ムチウチではなく、四十肩の症状(年齢も相応だし...)だったので、スケートの練習は続けながらリハビリ治療を受けた。そのおかげで痛みは軽快したが、スピンだけは全然回れなくなった。高速での回転軸が本当にとれなくなったのだ...。というか、練習を繰り返すと頭が重くなって辛い...。

なので、スピンは一から、のんびりとやり直している。元々スピンの練習は嫌いだったし、練習をサボれる言い訳ができてちょっと嬉しい。それに、プログラムでは最後の締めだけなので、ここで失敗しても演技全体の影響は最小限に収められる。印象は良くないだろうが...。もちろん、気持ち良く演技が終われるように努力はするが、人間、できる範囲のことしかできないとも考えている。

1分間のプログラムというのは、マスターズの時間指定で最短になる。2分、3分のものに比べて、盛り込めるエレメンツの数も限られるし、勝敗を論じる余地はない。なので、トップスピードに入れたら渋滞なくエレメンツをこなしていき、できる限り一つの作品として質を感じていただけたらと願うばかりだ。観て下さる方にとっては、あっという間に終わってしまう線香花火のようなプログラムかもしれない。でも、2年間も練習してきたプログラムであり、私自身は心から大好きな作品でもある。

2008年4月 5日 (土)

豊橋での中野友加里選手

これからを担う子供達にとって、世界で闘う選手とのふれあいは最高の機会だと思う。その種目の選手を目指すのなら当然だが、別の分野に進路を選んだとしても、きっと人生の励ましになり続けるだろう。

そんな、素晴らしい機会をアクアリーナ豊橋が与えてくれた。

本日、4月5日(土)はアクアリーナ豊橋で”ふれあいスケート”というイベントを開催している。中学生まではリンク入場が無料になるそうだが、目玉は、11時からの中野友加里選手のエキシビション。たった3分間の演技だが、テレビで活躍を見たことのあるスポーツ選手を目の当たりにできたのは、きっと春休みのプレゼントになっただろう。でも、それだけではなかった....。

順を追って経過を報告すると....。

午前9時にリンクが開場する。その30分前にはリンク入り口には20人くらいの列が出来ていた。開場時間が近づくにつれて列はどんどん延びていく。警備員も配置され、今日は特別な日との雰囲気を感じる。リンクへはいつもの1階から入ったが、観覧希望の人たちは2階から入場する。

まずは、普通に滑走。当然、スピン・ジャンプは禁止。普段はガラガラの観覧席にも親御さん達が陣取り、ちょっとドキドキする。自分が演技するわけでもないのに...。この機会にスケートを始めようという感じの子達(あと親御さんも)が多かったようで、ゆっくりリンクを左回りに進んでいる人が多い。邪魔にならないようにと気をつけながら、簡単なステップや苦手のTストップを練習したりして、時間を過ごす。クラブで一緒に練習する方もいらしていたので、のんびり滑りながら、世界選手権のことや、以前観たアイスショーのことを話したりもする。

私もなんとなくお祭り気分で、練習よりもおしゃべり(馬鹿話に近かったが...)を楽しむという感じだった。服装は普段の通りだったが、ペイトリオッツのレプリカユニでも着てくれば、浮かれ気分も一際だったかもしれない。中野選手のエキシの後は、ふれあいスケートの予定があるので、地元のクラブの子供達はコスチュームを着てきたりしていた。とにかく、にぎやかな雰囲気。

11時に整氷が入る。少し間があって、11時20分に中野選手が登場。衣装は白。ジャンパーを羽織っており、ショーというよりも試合に臨む雰囲気。もちろん、氷に降りる前にジャンパーはぬいだが。司会からの紹介があり、いよいよ...と思ったら、インタビューとなる。内容はあまり覚えていない。確か、今日の演技にもドーナッツスピンが入るのか?とか。。。「得意なので今日も入れます」と友加里さん。多くの人たちに来てもらって嬉しいと、感謝の気持ちも言われていた。

そして、演技には本気が漂っていた。9時開場で11時30分近くの演技なので、3時間くらいは待っているはず。しかも整氷したて。それなのに、中野選手はほんの少し足慣らしをしただけで、音楽の合図を送り、ポーズをとる。その後で拍手が沸いたため、ポーズをとったまま少し待たされる。正直、ハラハラした。滑ってみて、今日の氷は柔らかめとも感じたので、ウォームアップなしで大丈夫かなと思ったのだ。でも、大丈夫だった。

最初のポーズは、片手を優雅に挙げて顔を少しうつむいている。「白鳥の湖」の湖畔の場面で、白鳥達がするポーズにとても似ている。サンサーンスというと、フォーキン振り付けの”瀕死の白鳥”(アンナ・パブロワが有名)を思い出すが、それではこのポーズはなかったと思う(記憶違いだったらすみません)。やはり、イワーノフ振り付けの「白鳥の湖」を意識しているのだろうか。そして、湖畔を漂うように、きれいに弧を描きながらスリーターンを繰り返し、スピンに入る。この入り方にも工夫が感じられる。そして曲が浮揚するあたりから、アティチュードのスパイラルでストレートにリンクを縦断し、中間でバックに反転し、シャーロットのポジションで渡り終える。

ジャンプは、トゥループとアクセルだけ覚えている。リンクサイドで立ち見したのだが、ホッケー用のアクリルフェンスがあり、ちょっと見にくかった。なので、見分けまではできなかった。でも、リンクサイドでの鑑賞は本当に貴重な機会だった。選手と同じ目の高さで、選手の動きを間近に観ることは滅多ない。アイスショーならば、アリーナ席もあるが、その分リンクが狭くなる。でも、今日はリンク一杯に使ったダイナミックな演技を選手と同じ場所で観ることができた。本当にありがたい。

アクセルは最初がシングルになった。その直後、シークエンスのような形でもう一度跳んだ。それはきれいなダブルアクセルだった。トゥループはトリプルかダブルかは判別できなかったが、ゆとりをもって着氷していた。フワっと浮き上がり、踏み切りの時に無理がないのがよくわかった。ランディングもピンポイントで着氷するというよりも、丁寧にエッジを乗せて降りるという感じ...見た感じにすぎないが...。想像よりも、はるかに柔らかいジャンプだと感じた。

そしてスピン。回転速度よりもポジションの正確さと軸の確かさを感じる。キャッチフットで脚を持ち上げる時やドーナッツでブレードを掴まえる時、本当に一生懸命やっているんだなと思った。決して簡単なことではない。特にドーナッツでは、回転と共に逃げていくブレードを一瞬で掴まないとスピンが成立しないと思う。ゆとりをもってやっているのだろうか?それとも、ギリギリの一瞬なのだろうか?その気持ちを、できたらインタビューで尋ねてほしい。

最後のドーナッツでユラユラと片手を挙げるのも、白鳥の姿を表現しているのだなと3月終わりの名古屋のエキシビションで気がついた。曲が終わり、余韻が消え去るまで、友加里さんはポーズを崩さなかった。そして、拍手。嬉しそうに、四方にいる観客達にお辞儀をする。

演技が終わっても、氷上に残り、今度は質問コーナー。とても面白かった。記憶を辿って記してみる。ただ、子供達の質問なので、意味がわかりにくかったものもあったし、中野選手の答えも聞き違いがあるかもしれない。それは、ご容赦下さい。

Q.上手になるにはどうしたら良いか?

A.練習しかないと思う。

Q.明後日テストだけど緊張しないコツは?

A.自分も緊張しやすいけど、良いイメージを繰り返し頭に浮かべている。信じることが大切だと思う。

Q.どうしてそんなに上手なのか?

A.やはり、沢山練習したからだと思う。

Q.試合中、何を考えて滑っている?

A.演技中はあまり考えていないが、大会の時は終わったら何しようとか楽しいことを考えている。

Q.スケートを始めたのは何歳か?

A.初めて靴を履いたのは3歳。フィギュアを本格的に始めたのは6歳。

Q.自分は体重コントロールが上手くいかないが、何か方法があるか?

A.フィギュアには体重コントロールは重要。しかし、食事を減らしての減量よりも、しっかり食べて沢山動いての減量の方が自分は好き。だから食事はしっかり摂っている。

Q.好きな食べ物は何か?

A.減量のためには良くないのだが、甘いもの全般が好き。

その他、質問の内容は忘れたが、スピンは回転後の氷の削りカスが少ない方が早く回れるときいている。自分の回転しやすいエッジの場所があるので、そこを早く見つけた方が良い、といったことを話して下さった。

また、質問に答えるたびに、「ご質問ありがとうございます」と最初に言っており、律儀な人だなと感じた。

この質問コーナーも終わって、中野選手は一時退場。リンクは中央で仕切られ、半面は一般滑走のお客さん、もう半面は地元のフィギュアクラブの子供達やアクアリーナの教室生達となる。私もフィギュアの教室の生徒なので、他の生徒さん達と同じ面で滑る。30名ほどだろうか、半面を教室生やクラブ生で滑るので、ほとんどマグロの回遊状態。結構なスピードで左回りにみんな滑っていた。「友加里さんが来る前にみんな、疲れちゃうよ」とは、私のレッスンメイトの男性の弁。

20分ほどたった12時丁度に、上下黒の練習ウェアに着替えた中野選手が再び登場。そう、祭りはまだ終わってはいなかった。あと1時間、中野選手と滑る機会があったのだ。係員に付き添われ、中野選手も教室生達の面に降りる。子供達が周囲を囲む。中野選手はお先にどうぞと手振りで合図するが、子供達はほうき星のように中野選手の後ろをつぎつぎとくっついて行く。ゆっくり、滑り、時々ひょうたんでも滑る中野選手。でも、顔は少し緊張した様子。係員にどうしたら良いのか、しきりと確認している。

まずは模範演技ということで、中野選手がバタフライ(からのキャメル)やレイバック、コンビネーション、アップライトなど、様々なスピンを披露して下さる。みんな手袋をしていたので、拍手が響かない。「手袋をとっていいですよ」という係員の促しで、再度拍手となる。

その後も中野選手と子供達がリンクを周回するが、どうも手持ちぶさたな様子。少したってから、、「みんなでスピンを教わりましょう」と係員より。え!ジャンプ・スピン禁止では?と私はびっくりするが、中野選手を中心にみんなで輪になる。「両手を左、右と振って、その勢いで回ります」と両足スピンの見本を見せてくれる。向こう半面の一般滑走の方々も仕切りの側に集まってやり始める。クラブの子達は慣れた様子。スケート教室の子達や一般の方々は四苦八苦している。「できる子は、片足でやってみましょう」と左片足でのスタンドスピン(準備動作は両足と同じ)を促す。で、それもできると、「今度は反対の足でもやってみましょう」と友加里さん。強気でどんどん進めていくのは、名古屋の伝統か...?

ただ、両足から右片足だと、フォアからバックへとエッジを変えないとできないと思う。さすがに、「すみませ~ん」と質問するのは憚ったので、私はこの段階でドロップアウト。

その後は、再びふれあい滑走。中野選手も少しリラックスした様子。時々声をかけてくる子供も居たようだが、大抵の子達は周りを取り巻くだけの様子。このイベントは、豊橋のケーブルテレビが取材に来ており、順次子供達へのインタビューをリンクサイドでしていた。そちらの方では色々しゃべっていたようだ>子供達。

そして、フィギュア以外の教室生を対象にスケート教室となる。私達は大きく周回しているようにと、係員より。でも、すごく興味深かった。中野選手が教えておられたのは、スリーターン(左フォアアウト)。「ワルツスリーとも言います」とマイクで説明しつつ、「左で滑って後ろへ反転して、右足に乗せ替えます。」と手本を見せて下さる。マイクを持っているので、足の動きだけでクルっとターンしてしまう。まるで、コックさんがポンとフライパンを叩くとオムレツがひっくり返る、そんな風なスムーズさ。「反転して」っておっしゃるけど、そこをどうしたら良いのかが悩みの種なのに、反転としかいいようがないほどに自然なエッジの動きだった。ゴールドのブレードが目に眩しい。

滑り方は習っていても、フィギュアのターンなどには不慣れな子供達なので、やはり苦労していた。手や胴体を持って、文字通り手取り足取り丁寧に教えておられた。

さて、フィギュアクラスの私達...。スリーターンを教わった教室生達は外を周回する。どんな課題が出るのか、ドキドキという感じだった。「まさか、アクセル跳べとか言わないよね...」とレッスンメイトに冗談を言っていると...。

「スリーターンはできると思いますので..」と出た課題は、

1.左フォアアウトのスリー

2.右バックアウトに乗せ変えたら、そこからバックアウトのスリー

3.右フォアインで滑走し、フリーレッグ(左脚)は前に置く

4.フリーレッグを左バックインに入れてのモホーク

5.右バックアウトでチェック

中野さん! いきなり難しい課題を...。「できる人!」と中野選手が尋ねても、誰も手を挙げず。「わからない人は見てね」と何度も手本を見せ、そして「一緒にやって」とゆっくり繰り返しながら、子供達への理解を促す。すごい、本気だ、この人は。ゆっくりの動作で気づいたのは、バックアウトからのスリーでは膝をしっかり入れていること。そして、ターン後は体の回転を止めているようにも見えた。これはコツなのかもしれない。子供達には、バックスリー後のフォア滑走をしっかりやるように見せていたようでもある。

結局、最後のモホークは省き、フォアのスリーから乗せ変えた足でバックスリーをやる課題となる。確かに、バックスリーからモホークを入れるのはかなり(自分的には)難しい。で、「できた」とクラブの子達が次々と中野選手の前でやり始めるが、どうも、ダブルスリーと勘違いしている子もいたようだ(注1)。それでも、ニコニコと「できたね!」と中野選手。

「できたら、反対の足でやってみて」と。「意外と右足からのは難しいよ」とのことでした。

(時間の都合で、ここまでで初回アップしました。以下は続きを追記します。)

再び、フィギュア以外の教室生を対象にする。さきほどの両足スピンが急ぎ足だったからと、もう一度両足スピンの指導をされている。私は、先ほど教わっていたターンを覚えるのに四苦八苦していた。観客席からみたら、確かに滑稽に見えたかもしれない。いい歳して、無邪気に熱中して...。でも、私も一生懸命だった。とにかく、このステップを自分のものにしたかった。

そして、もう一度フィギュア教室生を集めての講習。先ほどのステップが難しかったからと、ワルツスリーを連続して練習することを教えて下さる。やはり、エッジの使い方が本当に自然だった。無理がない。それから、教室生の方から教えてほしいものがあればと、リクエストを募った。どうも、ジャンプはスペースの都合で除外されたようだ。ジャンプ以外というと、子供達はやはりスピンが気になる様子。「レイバックを教えて!」と口々に言う。目が輝いていた。

それで、レイバックスピン教室となる。まず、小さな子にやってもらい、それを指導していく方法をとられる。そうしながら、皆が真似し始める。中野選手は、両手で輪を作って頭上(額の真上あたり)に持ってくる(バレエで言う、アン・オーのポジション)ことを説明する。そこから、腰ではなく胸を反るようにと、子供達の体を使いながら指導する。そして、輪を作った両腕は若干前側に移しながら、フリーレッグを後ろに曲げて回転するようにと、そんなことを子供達に伝えている。レイバックは、私には縁のないスピンだと思うが、せっかくなので真似してみる。とたんにイン側にバランスが崩れて転んでしまう。思ったよりもずっと難しかった。でも、女の子達にはやはり憧れのスピンなのだろう。

あっという間に、1時間の”ふれあい”の時が過ぎてしまった。でも、日本代表の選手に指導していただけ、手本を見せてもらえるなんて、本当に貴重な時間だった。きっと、第二、第三の中野友加里が、今日の瞬間から生まれるのではないだろうか。そう願ってやまない。

最後に、リンク出口で皆でお礼を言って終わりとなった。オマケで、取材のケーブルテレビのスタッフの依頼により、みんなで番組の掛け声(すみません、忘れてしまいました)をカメラに収めた。段取りの説明の時に、みんなで「イェ~」と言って締めるようにとスタッフから説明があり、みんな、え~!という雰囲気。スタッフの人が、「今、変なのと思った人!」と呼びかけたら、子供達に混ざって、中野選手も手を挙げていた。もう、すっかり打ち解けて下さったようだ。

イェーテボリで激戦を戦い、北欧の人たちにスタンディングオベーションで讃えられた選手。「彼女にもっと点数を」と、客席から猛アピールが沸き起こった大和撫子。きっとこの場に集まった皆が知っていることだと思う。でも、氷に降りた中野選手は、いたって自然だった。エッジが求めるままに体を進める、そんな感じだった。彼女のまとっている雰囲気、スケートへの取り組み方、言葉では表現しきれない大切なものを、氷上での時間を共にした子供達に感じてほしいと、願ってやまない。

このイベントを企画し、実現して下さった方々に、心からの感謝を申し上げます。

<追記>

(注1)本日('08.4.6.日)、個人レッスンで先生にお話したところ、軸脚を替えてもスリーターンを連続させる場合には、ダブルスリーと言うそうです。ですので、中野選手が教えて下さったステップも、ダブルスリーで良いようです。でも、同じ軸脚でスリーターンを連続してのダブルスリーとは違う種類ではあります。

今日のレッスンで、そのステップのおさらいをして頂きました。大事なのは、二つのスリーターンを円周を意識して行うことだそうです。特に、二つ目のバックアウト→フォアインのスリータンを終えた後に、フォアインのサークル(の後半部分)のポジションをとれることが大切とのことでした。そのために、一つ目のフォアアウト→バックインで、しっかりバックのインエッジに乗って曲線を描くことが前提になるそうです。確かに、中野選手もダブルスリーを終えても優雅に弧を描いてフォアインで滑っていました。

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